2017年5月30日火曜日

AIH妊娠2題 その2 43才、1回目のAIHでの妊娠

43才での1回目のAIHでの妊娠例がありましたのでご紹介致します。

43才、3月に妊娠を希望されて来院されました。
年齢的には、体外受精を中心とした不妊治療をお勧めしました。
ただし、当クリニックでは少しでも妊娠する可能性を広げるために、卵管造影検査もお勧めしており、来院当日に、卵管造影検査と子宮鏡をおこないました。

HSG検査をおこなった次の周期、 体外受精を翌周期に控えて、当クリニックで最初のAIHをおこないました。
精子は正常値でしたが、積極的に治療する目的でAIHをおこない、そして妊娠されたのです。
そして、先日卒業されました。

参考点は、

1)43才でも、AIHは無駄ではなく、少しでも妊娠の可能性をあげるためにおこなう意義はある。

2)体外受精を予定していても、それ以外の妊娠の可能性も少しでも広げる努力は意義のある事でしょう。

3)40才以上、体外受精を予定していても、卵管造影検査は、意義のある事が確認できました。今回のAIH妊娠は、卵管造影検査をおこなった翌周期でした。

今回は、体外受精を翌周期に控えての、AIH妊娠が2例ありましたので、ご紹介致しました。

みなさん、体外受精を予定していても、それのみに治療を限定するのではなく、AIHや、自然妊娠の可能性も考えて、性交渉はどんどん持ちましょう。

AIH妊娠2題 その1 卵管閉塞側でのAIH妊娠

右側卵管閉塞があったものの、右卵巣からの排卵時にAIHをおこない妊娠した例がありましたのでご紹介致します。

38才、2013年他院のHSGで右卵管閉塞の診断。
その後、前医で10回のAIHを受けていました。

当クリニックでも4月にHSGをおこない、同様に右卵管閉塞の診断。
したがって、右の卵管が閉塞していることは間違いないだろうと思います。

翌月に体外受精を予定していました。
この周期は人工授精をおこなう予定で、生理12日目と15日目に超音波検査をおこない、右側からの排卵を確認。したがって右側からの排卵も、2回の超音波検査をおこなっているので、勘違いではないと確認できています。

卵管が閉塞している側からの排卵でも、反対側の卵管で卵子が拾われて妊娠する事もありうるとお話しして、性交渉はどんどん持つようにアドバイスしました。
しかし、精子の状態もあまり良くないので、ご本人はAIHをご希望なさったのです。
卵管が閉塞している側からの排卵では、医療従事者側からはAIHをおこなうことは通常していません。しかし、今回はご本人のご希望もあり、卵管が閉塞している側でのAIHをおこなうこととなりました。

当クリニックでは1回目のAIHです。
精子の状態は、3ml、 600万/ml 運動率73% 
そしてこのAIHで、見事に妊娠されました。
これには私も驚きました。

多くの参考点があります。

1)HSGは再検査も重要です。この方は、過去に10回AIHを受けていましたが、HSGは4年前におこなったものでした。今回は、当クリニックでのHSGをおこなった周期のAIHでの妊娠でした。
やはり、HSG周期は、妊娠のチャンスなのですね。また、HSGは1回の検査ではなく、繰り返しも、卵管の通りを良くする治療でもあるのですね。

2)今回経過では、卵管閉塞も、排卵する側も、2回検査しており、勘違いではなく、確実に卵管閉塞側からの 排卵での妊娠が確認されました。

3)体外受精を予定していても、卵管造影検査も重要な検査である事を示す例ですね。皆さん、可能性を少しでも広げるようにしましょう。

4)精子の濃度が、1000万未満でも、AIHで妊娠するのですね。AIHの限界は必ずしも明確ではないのです。濃度が50万でも妊娠することがあります。






 

2017年5月28日日曜日

ホームページ改定(院長の1日)アップしました!

皆さん!ホームページで、「院長の1日」の画像をアップしたのをご覧頂けましたか?
アップするまで、結構時間がかかりました。
問題箇所は、私の寝起きの顔。
「これは出してはいけないでしょう!」との職員からの親身な意見。
HP作成者からは、「面白いから出しましょう!こんな写真を出している医師はいませんよ!」との笑いながらの無責任?な意見。
今回は、受けを狙う衝動に駆られて出してしまいました。ただし、皆さんの気分を害してはいけないとの「大人の判断」から、目元は隠すこととなりました。

しかし、むしろ、強調されてしまっているではないかい!私は犯罪者か。
次回には、もっと美しい写真を撮って、載せたいな~。

下は、朝礼の写真です。みんなで、今日もがんばるぞ~。


5月、 妊娠14例(1日)達成(今年7回目)

先日、5月最初の1日目の妊娠10例以上がでました。
5月はGWの影響で、ART(体外受精)の数が少ないので、通常は妊娠数が少ないのですが、何とか達成できました。
職員のみんなとも、また喜びを分かち合いました。みんなよく頑張ってくれています。
私は、GW開けの今は、仕事が停滞気味で、実はこのところ少し落ち込んでいるのです。

しかし、この達成を機会に、また気持ちを切り替えて、新しいことにも挑戦します。
最近は、やはり、妊娠と栄養に関しての興味が強くなってきました。
今までは、コレステロールは悪者の印象があったのですが、最近の様々な人の話を総合すると、「コレステロールが低い方が良い」 のは誤りである可能性が高くなってきていますね。
細胞膜はコレステロールでできています。ヒヨコがかえる卵は、糖質ゼロで、コレステロールの塊なのですね。皆さん、卵はどんどんとっても良さそうです。今年は、これを証明したいですね。
また、がんばるぞ~~!




2017年5月23日火曜日

5月の妊娠希望セミナー開催!

5月20日(土)に、妊娠希望セミナーをクリニックで開催致しました。
今回も満席のご参加でありがとうございます。
土曜日は、急遽、私1人での診療となり、午前中の診察を受けた皆さん、かなりお待たせ致しまして、大変ご迷惑をおかけしました。

午後の「妊娠希望セミナー」までに、診療が終わるか不安で、私は走り回っていたのですが、なんとか3時には診察を終えることができました。
ぎりぎり、セミナー開催に間に合ったのです。
良かった~~~。

さて、テンションが上がったままで、セミナーになだれ込みました。
テンションは上がっているので、話にも熱が入りました。
60分の予定が、90分まで話が長引き、これまた参加の皆さんにご迷惑をおかけしてしまったのですね。
時々繰り出す、私のジョーダンに、皆さん、どう反応して良いのか、微妙かジョークに笑って良いのか、多くの方が戸惑って、苦笑いしていたようです。
参加者の皆さん。私を1人にさせないで、、、、、是非ともついてきて下さいね。

内容は、不妊治療の全体像、概略を説明しています。
全体像を理解して頂けると、ご自身の状態の把握と、治療法の選択がスムーズにいくのですね。
細かい話は、その方により異なるので、それは具体的な診察での話の方が良いのです。を

セミナー修了後は、10組の方が、個別相談を希望されました。
他施設で受けている治療についての質問もおおかったですね。

また、「性交渉が多ければ多いほど、妊娠しやすい」ことに「、今まで全く逆でした」とお話しするカップルは複数いらっしゃいました。
まだまだ、皆さん、誤解されているのですね。
「禁欲する方が良い時期」は、ないのですよ~~。
AIHやART採卵前でも、性交渉があった方がよいのです。
次回の妊娠希望セミナーは、6月17日(土)16時~です。
皆さん、一緒にがんばっていきましょう! 



2017年5月19日金曜日

4月の妊娠数修正、100例達成しました!

2017年、4月の妊娠数、カウント漏れがあったことが判明。

AIH妊娠がが1例追加となり、

4月の妊娠数は100例を達成しました。

ART妊娠 80例 (内訳:  新鮮胚移植(IVF 5例/ICSI 2例) 7例
                 凍結胚移植 73例) 

 AIH妊娠 9例     

一般不妊治療   11例  (タイミング、クロミフェン、HSG後、など) 

「4月の妊娠は99例で、昨年4月の94例より多く、今まで4月で最も多いのですが、あと1例で100例だったことが、とても悔しいです。
現在のところ、昨年を上回るペースで妊娠が得られています。
やはり、目標は月間100例が目安になります。1人1人の妊娠率をどのように上げていくかに重点を置きつつ、結果として大台達成できるといいな~。
新人さんも慣れてきているようです。クリニックも新しい試みを始めたいと思います。」

前回は上記のごとく書きましたが、ちょうど100例を達成できました。
これはとてもうれしいです。
診察にも元気が出ますね。
今年は、2月、3月、4月と、3ヶ月連続の100例以上の妊娠です。

これで、勢いをつけて、もっとがんばっていきたいと思います。

職員のみんなも、患者さんとも一緒にがんばっていきましょう。

 


2017年5月11日木曜日

クリニック訪問(ハワイ編)

先日のGWを利用して、ハワイの不妊治療専門クリニックを訪問してまいりました。
今回は、The Fertility Institute of Hawaii(クリニック)を訪問致しました。院長はジョンFrattarelli医師です。


























今回は、卵子提供の1仲介業者が日本での活動を実質取りやめてしまったことで、その業者を利用していた患者さんの凍結胚が宙に浮く形になってしまったのです。当クリニックに通っていた患者さんから相談を受け、再度ジョンFrattarelli医師のクリニックを訪問したのでした。(今回は2回目の訪問です)
そこでの話としては、このようなケールは希なものであり、他のエージェントは安定しているとの事でした。今後は、患者さんが直接、ジョンFrattarelli医師のクリニックと打ち合わせを出来るようになっているとのことでした。ジョンFrattarelli医師は非常に信頼の置ける医師だと思います。成績も非常に良いですね。
日本からの卵子提供のカップルも年々増加しているそうで、以前は週1組ぐらいであったのが、今はほぼ1日1組ぐらい近くまで増加しているとの事です。卵子提供は、日本でも議論と、国内での卵子提供も少しずつ進んではいるのですが、まだまだ日本国内では、しっかりと認知されて受け入れられるには時間がかかりそうで、この増加状況はしばらく継続しそうです。
エージェント自体の運営には、 ジョンFrattarelli医師は関与していないので、やはり、利用するのは信頼の置ける、実績のある会社の方が良いのですね。

また、着床前スクリーニングの話もしてきました。やはり40才以上になると、胚盤胞でも80%程度は染色遺体異常にもなるようです。これが胚盤胞でも高齢の方の妊娠率が低下する原因なのですね。ハワイでも40才以上の方は、半分以上で胚の染色体を調べる着床前スクリーニング(PGS)を受けているそうです。ちなみに卵子提供では、ほとんどの移植胚をPGSで調べているそうです。(料金にもセットになっているような説明?でした)
着床前スクリーニングも、日本では認知、導入に向けて学会主導で動いています。 今はまだ日本では認められていないのですが、早くに認められ、比較的高齢の方の不妊治療の効率が良くなると良いのですが、、、

今回はハワイに遊びに行ったのではないですよ。アロハは着ていますが、くつろいでいるのではありません。ハワイではアロハシャツは、正装なのですから。ほら決して日焼けしていないでしょう。







2017年5月9日火曜日

プレママタウン企画;第2弾;子作りのコツ;日本人の性交渉の回数は最下位でした

プレママタウンという、妊娠前、妊娠中の方向けのサイトで、私がインタビューを受けました。
2回目は「子作りのコツ」というテーマです。

妊娠しやすい一般的な生活についてのインタビューでした。
喫煙、無理なダイエット、過度の菜食主義などは良くないのですね。

ある調査では、1年間の性交渉の回数は、日本は45回。1位のギリシャは138回、フランスは120回……なんと日本は、41カ国中でダントツの最下位だったのです。
「禁欲して、精子を濃くして、狙いをつけて1回の交渉を持つ」のは、妊娠しにくい方法なのです。
最も良いのは、毎日性交渉を持つ方が良いのですね。

基礎体温表では、排卵日はわからないのですよ~。基礎体温表をつけることを目的にしないで下さいね。


★子作りのコツ
https:/ /www.premama.jp/p/ninkatsu/body/pt0418.html


最近の研究では、排卵後も性交渉を持つと、女性の免疫は、妊娠を維持する方向に傾いていくようです。「排卵後は無駄よ~」ではないのですね。排卵後もどんどん性交渉をお持ち下さい。

ただ、どうしたら性交渉の数が増えるのかは、難しい問題なのです。
性欲をアップさせる薬は無いのですが、肉食は性欲もアップさせるのではないかと最近は考えています。今後、糖質制限と不妊症のプロジェクトを始める予定ですが、その項目も検討事項に入れてみます。

2017年5月4日木曜日

妊活中のカフェイン、プレママタウンのサイトにアップされました

プレママタウンという、妊娠前、妊娠中の方向けのサイトで、私がインタビューを受けました。
いくつかのテーマで話をさせて頂きましたが、今回、1回目は「妊活中のカフェインの摂取量」についてです。


★プレママタウン トップページ
 https://www.premama.jp/


★私のインタビューの掲載ページ
 https://www.premama.jp/p/ninkatsu/meal/pt0428.html

カフェインについては、多くの皆さんが気にされているようです。
そして、カフェインというと、コーヒーのカフェインが頭に浮かびますし、コーヒーを何杯飲むと問題なのか?というのが基本の疑問となるようです。
カフェインの基準は、全世界共通のものがあるわけではなく、各国によりばらつきがあります。
また、コーヒー以外でも、緑茶にもカフェインは含まれます。
カフェイン=良くない興奮剤、とは極端に考えないようにして下さいね。
多少は問題ないようですよ。
妊活中の生活を、摂生一辺倒の生活にしないで、余裕を持ってお過ごし下さい。


4月の妊娠数。もう少しで大台でした。ちょっと悔しい。

 2017年、4月の妊娠数をまとめました。

4月の妊娠数は99例でした。

ART妊娠 80例 (内訳:  新鮮胚移植(IVF 5例/ICSI 2例) 7例
                 凍結胚移植 73例) 

 AIH妊娠 8例     

一般不妊治療   11例  (タイミング、クロミフェン、HSG後、など) 

4月の妊娠は99例で、昨年4月の94例より多く、今まで4月で最も多いのですが、あと1例で100例だったことが、とても悔しいです。

現在のところ、昨年を上回るペースで妊娠が得られています。
やはり、目標は月間100例が目安になります。1人1人の妊娠率をどのように上げていくかに重点を置きつつ、結果として大台達成できるといいな~。
新人さんも慣れてきているようです。クリニックも新しい試みを始めたいと思います。

2017年5月1日月曜日

59才の誕生日と、前厄の厄払いの儀

さて、4月29日は私の59才の誕生日でした。50才代最後だ~!
皆さん?祝って頂きありがとうございます。
イメージは、お一人様の誕生会???それはさみしいでしょう。
アラ還は、うれしいのか、さみしいのか、複雑ですね~。



























59才は、前厄だそうです。
家族からもいわれて、30日に千葉神社に行き、お祓いをしてまいりました。(祈祷料5,000円)
名前と住所を書いて申し込み。20分後に祈祷して頂きました。約20分程度です。

安産祈願の方も一緒にお祓いを受けていました。
一人でも多くの皆さんがこのようになれることを、合わせて祈ってまいりました。
今年もがんばっていきましょう。