2016年10月30日日曜日

ジネコ妊活セミナー、無事?終わりました!

本日、ジネコ主催の「妊活セミナーin千葉」に行ってまいりました!
何とか、無事に?終了する事ができました。
しかし、反省はいっぱい。
力の入れすぎか?予定時間の60分を大幅に超えてしまい、90分ほどの講演となってしまいました。
おかげで、質問の時間を全くとれずに、参加者の皆様にご不便をおかけしました。
また、司会の方に、段取りを守れない講師のため、ご迷惑をかけました。

参加者は70人ぐらいでしたでしょうか。
皆さん真剣に話を聞いて下さり、私の話ものって、どんど長くなってしまいました。





















今回、お話ししたことは、一つは
性交渉の回数と、6ヶ月以内の妊娠率の関係です。

*交渉回数/週     妊娠率
* <1            17%
* 1~2           32%
* 2~3           46%
* 3~4           51%
*  4<           83%  (Mcleodら)
交渉が多ければ多いほど、妊娠率が高いのです。


ふたつ目は、

月経サイクルに限らず性交回数の多いカップルほど妊娠率が高い。
性交のあった女性では、黄体期に妊娠に有利に働くサイトカインが優勢だったが、性交のなかった女性では認めなかった。 
性行為をたくさんの回数行うことによって、免疫システムも妊娠をサポートする。
インディアナ大学のキンゼイ研究所)

つまり、「性交渉の回数が多いほど妊娠率が高い」のは、「精子が新鮮だから」と言う男性側の理由だけではなく、「女性側の妊娠しやすい免疫状態になる」ことも関与しているのです。
したがって排卵後も含めて、排卵日以外の性交渉も、妊娠に関与するのですね。





ホームページ刷新しました!

皆さん、お待たせ?致しました。
本日より、高橋ウイメンズクリニックのホームページが新しくなりました。
最近のネットでは、スマホで検索する方が多くなったそうで、パソコン用のホームページではなく、スマホ仕様のホームページが必要になってきたのと、移転後、様々な内容も変更してきましたので、この際に刷新致しました。
 本日のジネコのセミナーに間に合うようにと急ぎました。まだまだ写真が間に合わずに工事中の場所も少なくありませんが、是非皆さん訪問してみて下さい。
掲示板は変わらず継続致します。
このブログも同じように継続致します。
体外受精のDVDも更新間近です。乞うご期待!!










2016年10月18日火曜日

産科婦人科専門医の認定書


産婦人科専門医の認定書が届きました。
今ではこの産婦人科専門医を取るのもしっかりと試験をうけて取る必要があり、若い産婦人科医の皆さんは大変なのです。しかし、私が研修医の頃にこの専門医制度ができたので、移行措置のためか、その時は私は申請するだけで専門医資格を頂いたのでした。若い先生方申し訳ありません。
ただ、この資格がないと、生殖医療専門医もとれないのですね。非常に重要な資格なのです。今後もしっかりと学会参加や研修会に参加して、資格を継続する必要があるのです。
今回で何回の更新でしょうか。
医学部卒業が1985年ですので、医師になってもう31年経ってしまいました。
30年前の、あの若かりし、勉強に燃えていた頃が懐かしく思えます。その時は勉強に必死でした。ただひたすらに、自分の産婦人科医としての腕を磨くことに邁進していた時期もあったのです。あの自分はどこに行ってしまったのだ~~!
しかし、31年経ってもいまだに自分の技術・知識の不十分さを嘆いている毎日なのです。今後もまだまだ勉強しなくてはいけないのか~、と半分、自分にがっかりしつつ、自分で自分の尻をたたきながら、またがんばって行くぞう~って、なかばやけくそか?














日本生殖医学会 市民公開講座ご案内


11月5日(土)
日本生殖医学会の学術講演会の開催中に、
市民公開講座が開催されます。  会場: パシフィコ横浜
皆さん是非ご参加下さい。
今回の学会長は、当クリニックをお手伝いして頂いている、
千葉大学医学部 泌尿器科教授の市川智彦先生です。

特に 13時30分からの「手を取り合って はじまりから卒業まで」では
第2部「卒業」の講師は
①当クリニックで泌尿器の診察をされている  市川智彦教授
②当クリニックで生殖心理カウンセリングをされている  小倉智子さん
③当クリニックの職員研修をお願いしている Fine理事長  松本亜樹子さん
と、当クリニックとも関わりの深い3人の方が出演されます。 
300名定員で、無料です。 ただし、締め切りが10月21日(金)ですので、ご注意下さい。



























10時~12時までは、
「もっと知ろう男性の役割」です。
不妊治療での男性のおこなえる事、考え方、などを様々な面からのお話があります。
市川智彦先生の体験談も予定されています。
こちらは事前予約は必要ありません。
当日会場にお越し下さい。






2016年10月17日月曜日

10月15日妊娠希望セミナー開催しました!

10月15日(土)に、妊娠希望セミナーを開催致しました。
今回は約30人の方が参加されました。
皆さん真剣に私の話を聞いて頂きありがとうございます。
皆さん真剣で、私の冗談も真剣に聞いて下さったので、冗談がダダスベってしまいました。
プロとしてはまだまだです。(何を目指しているんだ~)

今回は、院外からのご参加が多かったようです。
セミナー修了後に、10組もの方が個別カウンセリングを希望されました。すべての方のカウンセリングが終わるのに1時間近くかかりました。お待たせしました。

院外からのご参加の方々には、当クリニックの方針は新鮮に映ったようです。
・系統的な検査     全員が基本検査はすべて受ける必要があること
・検査結果の考え方  1回の検査がすべてではなく、必要なら再検査すること
・治療の進め方     漫然と治療を進めるのではなく、必要なら効果的にステップアップすること
・体外受精への進み方  などです。













皆さんの治療の有効な手助けになるとうれしいですね。

次回の妊娠希望セミナーは11月19日(土)16~18時です。



なお、10月30日(日)は、千葉みなとの「ポートプラザ千葉」ホテルで、
ジネコ主催の14:00~16:30まで、
「妊活セミナー」が開催されます。
私も2番目の講師としてお話をさせて頂きます。
是非皆さんもご参加下さい。
お知り合いの方で、不妊治療中、不妊治療をお考えの方には、ご紹介、推進頂けるととてもうれしいです。







2016年10月13日木曜日

2014年 ART全国データ発表されました!

2014年の日本全国のデータが日本産科婦人科学会から発表されました。




治療法別出生児数および累積出生児数〔2014年〕


          治療周期総数 出生児数 累積出生児数
新鮮胚(卵)の治療  92,269     5,025    120,565
凍結胚(卵)の治療* 157,229    36,595    214,194
顕微授精の治療   144,247      5,702    96,867
           合計      393,745      47,322    431,626


 *凍結融解胚を用いた治療成績と凍結融解未受精卵を用いた治療成績の合計


 


2014年のART治療総数は、約40万件2014年の出生児数は47,322人、ARTで生まれたお子さんは、累計で43万人との報告です。
およそ新生児の21人に1人がARTで生まれた計算になります。



ARTの登録施設数は598で、ART実施施設数574でした。
人口比で見ると、日本は最もART施設が多い国なのです。



新鮮胚の胚移植あたりの妊娠率は、IVFで23.0% 、ICSIで18.9%、TESE-ICSIで15.9%でした。
やはり、IVFの方が4%程度妊娠率が高いです。ICSIの方が高度な技術なので、妊娠率が高いと勘違いされている方がいらっしゃいますが、ICSIは授精させる技術であり、妊娠率を上げる技術ではありません。受精しなければ話は始まらないのですが、通常のIVFで受精できるならば、その方が妊娠率が高いのですね。
なお、これは、初期胚と胚盤胞の移植の混在した妊娠率です。年齢関係ない全体の統計です。

凍結融解胚の移植あたりの妊娠率は、33.5%でした。凍結融解胚は、主に胚盤胞だろうと推測されます。これも年齢関係なく全体の統計です。

最近は卵子を凍結保存することが話題となっていますが、未受精卵子を顕微授精して、受精した胚を移植した場合の移植あたりの妊娠率は19.3%でした。やはり受精した胚を凍結保存した方が成績は良いのですね。卵子凍結は、受精胚凍結を上回る方法ではないのです。





胚移植あたりの妊娠率は青線ですが、30才から低下し始め、38才ぐらいからは急速に妊娠率は低下します。
流産率は、40才ぐらいから急速に上昇します。40才で流産率は40%、43才で50%、45才では70%位が流産する目安となります。

ただし、これらは凍結胚・新鮮胚・胚盤胞・初期胚の胚移植も一緒にした成績ですので、移植の方法により実際の成績とは多少異なります。
年齢との関連をみる目安とお考え下さい。

当クリニックでは38才以上の方は、早期の体外受精をお勧めしていますが、2014年のデータからも再確認されたと考えています。