2016年2月29日月曜日

卒後30周年の同窓会に参加して来ました!そして思うこと、、、

昨日、金沢大学医学部卒後30周年の同窓会に参加してきました。
30年の歳月の流れ、その迅さに驚くばかりです。
参加する目的は、いままで卒後、金沢での同窓会に参加できなかったので、今回「卒後初めての金沢での同窓会への参加」と、「北陸新幹線に乗って金沢まで行かなくては」との思いからでした。
 
恥ずかしながら、北陸新幹線「かがやき」の前での記念撮影!隣では、小学生も記念撮影!50歳後半にして、小学生と同じ精神構造を、まだ成長が望めるとみるか、進歩がないとみるか、議論があります(?)か??
 
しかし、北陸新幹線は速い!昔は、夜行急行で一晩かけて金沢まで来たのですが、今は2時間40分程度。日帰りもできる距離になってしまったのです。信じられない!
土曜日の診療を終えてからの出発だったので、金沢には午後7時に到着。金沢駅もきれいになりました。出迎えたのはテレビでもおなじみの、鼓をモチーフのゲートでした。当初は違和感があると不評でしたが、海外での美しい駅に選ばれると評価は一変。人の評価は当てにならないな~。私も人の目を気にするのではなく、自分の信ずる道を歩めればいいんだけれどもな~。いまだにこの境地には達せない私がいるのです。
 
 同窓会は7時開始。少し遅れての参加です。

金沢大学の卒業生はみんなまじめなのです。同窓会でも学術の講演を同級生の教授から3題。ただじゃ~お酒は飲めません。みなさん、本当に金沢大学のOBは誠実な医師がそろっているのですよ。(若干約1名、ここにふざけた輩がいますが、、、)

 
同窓会の後、夜の金沢大学付属病院へ。病院も新しくなりました。すべてがどんどん新しくなっているのですね。私も変わっていく必要があるのだな~。なんちって、、、


翌朝、(つまり今日)、大阪で用事があるので、早朝からの市内巡り。むかし大学があった金沢城の中と兼六園を朝8時からの1番で回りました。金沢城の中は、金沢大学の名残はすでに皆無です。今は再生された城壁、庭園、などで完全に観光化されています。若干さみしいものです。
金沢城の入り口は、桜の季節はとてもきれいなのです。特に桜の散り際(桜吹雪)の美しさは、金沢大学に入学したときに初めて知ることができました。
 
 
 あまり変わらないのは兼六園です。これは変わっていては大変ですよね~


雪は、全くありませんでした。雪吊りには、雪でしょう~。お約束なのに~~。

  さて、金沢への旅行で最後に訪れたのは、兼六園の梅林です。実は、36年前、金沢大学の入試を受けた後、「だめだったかな~」と落胆し、その後の自分の人生をいろいろ思案しながら梅園をさまよっていたのです。梅林を見て、当時の不安定な自分と、今の自分を対比して、感慨深いものがこみ上げてきました。
幸いに、金沢大学に拾って頂いた私は、入学後も、追試も数知れず受けて(自分で言うのも何ですが、勉強することが好きだったのでしょうね~)堂々?と卒業したのです。教授にも何度もお願いに行きました。このときに、人にお願いする能力、常にぎりぎりで生きる能力?、が培われたのかもしれません。

今回の金沢旅行は、医師への一歩を歩み始めた学生時代を思いだし、卒後30年の年月の経過を確認する旅でした。今後、さらに30年は難しい(日野原先生という巨人はいますが)でしょうが、まだまだ(小学生と同等であるわけはありませんが)変わらなければならない、この10年はがんばっていけると良いな~。(皆さんすでにご存じのように、何しろ、私は試験を何度も受けたい勉強好きなのですから、、、やはり小学生と同じ、、、、、)

2016年2月21日日曜日

臨床心理士、小倉智子さんのテレビ出演

当クリニックでカウンセリングを担って頂いている臨床心理士の小倉智子さんが、2月13日のNHK番組に出演しました。週刊「フカヨミ」という番組です。
早見優さん、田村亮さん、とも一緒だったそうですが、小倉さんのホームページも見てあげて下さい。
良い経験だったと思います。私もそのような機会があればな~、と思いますが、一方で怖いですね。多分、何も話ができないと思います。見学で、その場にいる程度が適当ですね。

さて、内容が肝心ですね。「不妊治療 理想と現実」という内容です。
不妊カップルは、6組に1組であること。1年間の体外受精が36万件であること、などが紹介されました。不妊カップルは、現実の不妊治療には、いつ終わるかわからない不安、経済的な負担、を伴います。
不妊治療を終了した、漫画家の堀田夫妻の、実際に経験された方の話は重いものがありますね。ただ、いやな思いがあり、あんな医者のところに行きたくない、との表現は残念でした。このようにならないように、私たちもちゅういする必要がありますね。
一方で、年齢とともに妊娠できる可能性が下がり、45歳ではお子さんを得られる確率は0.8%とのデータが示されていました。45歳の方は、体外受精を平均150回位受けて、やっとお子さんが得られるかどうか、という事になります。当クリニックでも、最高年齢が46歳出産です。やはり45歳以上は0ではないのですが、現実的には非常に厳しいのですね。
小倉さんの関連では、「子供がいる家族が幸せ」のイメージであり、それ以外のことは、「幸せイメージ」になっていないことで、苦しみが始まるとのことでした。
考え方で、不安や苦しみが軽減されることは多いようです。
みなさんも、不安なままで一人で苦しむよりも、小倉さんに相談してみて下さい。

「不妊症と糖質制限」ページ新設!

皆さ~ん!!
高橋ウイメンズクリニックのホームページに、「不妊症と糖質制限について」のページがアップされました。
皆さん、見て下さっていますでしょうか?
担当は、管理栄養士の白井由紀さんです。現在、高橋ウイメンズクリニックの、毎週、水、木と、土(月1回)に栄養相談を担っています。
糖質制限」皆さんご存じですか?最近、「流行?のダイエット」ではなく、人類本来の栄養に迫る、栄養調整法なのです。
高橋ウイメンズクリニックは、今後、この糖質制限も、不妊治療へのアンチエイジング医療の一環として、積極的に取り入れようとしています。今後もホームページをどんどん刷新していきますので、是非フォローして下さいね。糖質制限のセミナーも計画しています。
待合室にも、糖質制限の情報のコーナーを設置しますので是非ご利用下さいね。
ただし、「制限される」と皆さんはつらいとお考えかもしれません。
そのような方には、「MEC食」と言う概念をお勧め致します。
Meat(肉)、Egg(卵)、Cheese(チーズ)の頭文字の食事です。高タンパク、低炭水化物食です。消極的なイメージのある制限食より、積極的なイメージのMEC食は如何でしょうか?皆さんも、MEC食をネットで調べてみて下さい。
妊娠しやすい体質への体質改善は、今後は「MEC食」「糖質制限」「炭水化物減量」ですよ~~。
私も実践中です。ご一緒にいかがですか?ご主人にもお勧め下さい。今後も、不妊治療への応用の検討、研究をご提案致します。




AMH<0.1、双胎妊娠の卒業

先日、30歳代後半の、AMH<0.1の方が双子を妊娠されて卒業されました。
過去に、2回の卵巣嚢腫の手術を受けておられて、来院時はAMH=0.16 FSH=4.56と、卵巣機能はかなり低下していました。卵巣機能が低下しているので、IVFも含めて治療を急ぎました。
しかし、自然の卵胞発育もまばらで、急速に卵巣機能は低下していました。
来院半年後にはAMH<0.1の状態となり、FSHも21.9と上昇していました。したがって、プレマリンを補充する必要がある状況でした。
卵胞ができると、体外受精や人工授精を併用。
サプリメントは、DHEA、アシストワン、メラトニンを使用しました。

体外受精の経過
1)クロミッド周期  採卵1個 胚移植 1個(G4)
2)自然周期     排卵し中止
3)自然周期     採卵1個 変性卵
4)自然周期     採卵2個  day3胚凍結(内膜薄い)
5)自然周期     採卵3個  day2胚 2個凍結
   その後  初期胚を3回移植するも妊娠せず
6)自然周期    穿刺するも採卵できず
7)自然周期    穿刺するも採卵できず
8)自然周期    1個採卵 1個初期胚(day2 4細胞 G2)移植し、妊娠  双胎で卒業。

この方は、妊娠/卒業までに2年間要していますが、いくつかの参考になる事があります。

1)卵巣機能が非常に悪く、プレマリンを使用しました。ただし、プレマリンは排卵誘発剤ではなく、FSHを下げて、卵巣を休ませつつ、自然に卵胞が大きくなるのをまつ方法です。カウフマン「療法」と言われますが、誘発剤と混同しない注意が必要です。カウフマン療法をおこなえば、排卵誘発剤のように卵胞ができるのではありません。排卵誘発剤を使用できないほど卵巣機能が悪い方に、自然に卵胞が大きくなるのを待つ、方法なのです。
場合によっては、3週間~2ヶ月ほど、自然に卵胞ができるのを待つ必要があります。一方、人間の体はいつも一定、ではありません。この方のように、2個採卵できることもあるのです。
AMH<0.1でも、卵胞が見えるときには挑戦する意義はありますね。

2)ただし、自然周期では卵胞が一つなので、半数が途中でキャンセルすることがあります。この方の場合にも、採卵を8回試みて、胚移植できなかったことが4回ありました。マイルドな方法ではキャンセルとなる事が多くなることをご理解下さい。卵胞は1個あたり70~80%の採卵率ですし、1個の卵子が受精する率は60~70%と1/3は受精しないのです。

3)この方は、双子の妊娠でした。1個の胚移植でも、2~3%が1卵性の双胎になります。これ自体は珍しくはないのですが、この方は完全に胎嚢が二つに分かれており、超音波検査では、2卵性の双胎のように見えました。採卵前の超音波検査では卵胞は一つであり、採卵も1個、胚移植も1個なので、1卵性の双胎であるはずですが、超音波検査では2卵性の双胎のように見えるのですね。
生まれてきたときに、どうであったか楽しみです。これは産婦人科医向けのお話になりますが、、、

AMH<0.1でも、卵胞が見えるときには、あきらめずにいきましょう。ただし、急いで治療を進めていく必要がありますね。       

生殖医療専門医更新認定されました!

昨日、生殖医療専門医の更新認定の知らせが届きました。
5年ごとの更新なのですが、この間、様々な講習会や学会参加などの必要なのですね。
やはり、私の仕事の中核をなす専門医資格なので、ホッとしています。

当クリニックでは、生殖医療専門医(常勤)が、院長の高橋、藤田医師の二人、
  そして、千葉大学の生水真紀夫教授(産婦人科)、市川智彦教授(泌尿器科)も生殖医療専門医です。
また、最近注目されている遺伝に関しては、熊耳医師が、臨床遺伝専門医資格を有しています。
これだけの専門医がそろっていることは、胸を張って皆さんにご紹介できることなのです。

ただ、名前だけのものではなく、しっかりとした生殖医療を皆さんに提供していけるように、引き続き日々勉強していきたいと思います。

2016年2月11日木曜日

AMH<0.1での、初回AIH妊娠例

30歳代後半のかたで、初回のAIHで妊娠された方がいらっしゃいました。
来院時、すでのにAMH<0.1で、40歳前でしたので、すぐに体外受精も予定しました。
当クリニックでは、体外受精の方にも、卵管水腫の有無の確認も含めて、卵管造影検査をおこなっています。この方はAMH<0.1に加えて、右卵管が閉塞していました。
翌周期にIVFを予定した、HSG直後の自然周期で、初めてのAIHをおこないました。
そして、この周期で妊娠し、卒業となったのです。
AMH<0.1は、妊娠しにくいことを示しているのではなく、残されている卵子、不妊治療に残されている時間、を示しているのですね。
また、すこしでも妊娠の可能性を上げるためには、一般不妊治療も並行しておこなう意義も時間された例です。

5回の胚移植不成功後に、卵管水腫切除して妊娠された例

先日、30歳代後半の方で、卵管水腫の切除後の胚移植1回目で妊娠されて卒業されました。
重症の卵管水腫は、やはり着床に悪影響を及ぼす、実感される例でしたのでご紹介致します。
この方は、卵管造影検査で両側の癒着を認めました。子宮内膜ポリープもあったので、内膜ポリープ切除術後に体外受精をおこないました。
採卵時には、右の卵管水腫も認めたので15cc吸引し、新鮮胚移植1回、凍結胚盤胞移植を4回行いましたが、妊娠しませんでした。
ご本人と相談し、その後、腹腔鏡で、両側卵管水腫を切除(他院)しました。
そして、その後、残っていた、最後の凍結胚(8細胞、初期胚)を移植したところ、無事妊娠されて、卒業となりました。
重症の卵管水腫とは、超音波検査でもわかるものをいいます。採卵時に吸引することで、卵管水腫内の貯留液の逆流などによる着所への悪影響は、ある程度は防げる可能性はあるのですが、両側卵管水腫であるような重症例では、やはり卵管切除まで必要かもしれません。
この方の着床障害は、重症卵管水腫と子宮内膜ポリープと考えられます。

2016年2月10日水曜日

今年2回目の妊娠10例出ました!

先日、今年2回目の妊娠10例が出ました。
やはり、妊娠例が続くと、診察していても気分が高揚してきますね。
午後でも診察の疲れを全く感じないようになるのです。
どうも脳内のエンドルフィンが暴走しかけているのかもしれません。
わたくし、とてもうれしいでごわす。(もはや何のキャラか、わかりましぇん)

職員の皆さんに感謝して、また脳内エンドルフィンの上昇に酔いしれたいな~
ランナーズハイならぬ、ドクターズハイ?(これはどうも危険な香りがする言葉ですね~~)

2016年2月8日月曜日

1月の妊娠数(2016年)1月妊娠数の新記録です。

2016年、1月の妊娠数(78例)が出ました。
1月の妊娠数としては、新記録です。従来は2013年の60例ですので、大幅な増加です。
増加の原動力は、人工授精AIH妊娠数の増加でした。
AIH妊娠24例は、前年比10例の増加(70%の増加)でした。また、凍結胚移植妊娠27例も、前年比6例(約3割の増加)であり、2016年の滑り出しとしては、最高の滑り出しでした。
徐々に新クリニックに対応してきた成果が出始めているかなと、実感してきています。しかし、まだまだ安定しているとはいえませんので、今年も油断せずに診療していきたいと思います。

2016年 1月の妊娠数 78例 

ART妊娠    35例    (内訳:  IVF 5例  ICSI 3例    凍結胚移植 27例) 

 AIH妊娠    24例    

その他一般不妊治療   18例  (タイミング、クロミフェンなど)

2016年2月7日日曜日

読売新聞(千葉版)に写真掲載されました!

2週間のご無沙汰でした。クリニック内の様々な変更事項があり、ブログがお休み状態でした。
しかし、高橋は生きておりますよ~。

さて、本日は読売新聞(千葉版)に私の写真と、インタビューの要約が掲載されました。
朝一番に、私の友人から電話があり、本日の掲載であったことを思い出しました。引き締まった顔ではなく、にやけた顔であることを罵倒されました。(大きな世話だ~~~。この年でいまさら顔を変えられるか~~~)

本日(2016年2月7日)の読売新聞では、「病院の実力」で全国の不妊治療施設の2014年の年間の延べ妊娠数、体外受精の妊娠数などの調査結果(アンケート:自己申告)が掲載されました。
当クリニックへも、千葉県ではトップ??の妊娠数とのことで、記者が先週取材に来たのです。
ただ、今回の調査結果では、当クリニックは千葉県2番目の妊娠数(933人)で、Nレディースクリニックが1920人の妊娠数でトップでした。(おそらく新聞社の?数字間違いかな、、、、)
今回の取材では、1時間ほどお話をしたのですが、やはり内容としては字数制限があり、一般的な内容になったようです。今回掲載された内容は、一言で言えば「年齢が最も妊娠には重要なのです」ということのみでした。
千葉版では、千葉、茨城、埼玉の3県が載っていました。

全国版を見てみると、当クリニックは妊娠数としては、全国10~15番ぐらいでしょうか。
これはアンケート調査ですので、いくつかの有名な施設も載ってはいませんでしたので、参考としての全国調査です。皆さんも、もしよろしければ、本日の読売新聞を見て下さい。
北海道では、さすがKレディースクリニックが多いですね。昨年、見学に訪問させて頂きました。K先生はお手本となる先生のひとりです。
宮城県のツートップの先生方は載っていませんでした。今回は回答されなかったのでしょう。
東京の3施設は、年間1000人以上の妊娠数ですね。当クリニックもこの大台を今年こそは達成したいものです。
神奈川は報告施設数が多く、激戦区なのですね。その中でもDレディースはやはりすごい。私と同年代ですが、世田谷にも分院をつくり流石の実績です。
愛知県も激戦区ですね。本日、名古屋のA先生の2回目のセミナーをwebで受けました。非常に勉強になり、明日からの診療にも是非取り入れたいと考えています。またステップアップした高橋ウイメンズクリニックの診療をお届けできればと思っています。
兵庫県はやはり私と同年代のS先生のHウイメンズクリニックがダントツです。いや~~。本当に皆さんパワフルな先生方なのですね。
福岡県も、JISARTグループの3施設が上位に来ていますね。

毎日を必死に生きているなかでの、高橋ウイメンズクリニックは健闘していますよね。(と自分に言い聞かせているのです)
また、明日からも、皆さんと一緒にがんばっていきましょう。