2012年10月9日火曜日

AMH<0.1で妊娠した3例

今までにも、何例かAMH<0.1で、かなり卵巣機能が低下している方での妊娠例を数例報告していきましたが、今回3例ご紹介致します。AMH<0.1の妊娠例紹介も、そろそろこれで十分かもしれません。

AMH<0.1は、確かに卵子数は少ないのですが、決して採卵数一つではなく、複数採卵出来ることもしばしばあり、自然妊娠もあり得るのです。AMH<0.1になる前に妊娠出来る方が良いのですが、0.1未満でも、諦めずに挑戦する意義はあるでしょう。
また、卵巣機能が低下していても、自然妊娠の可能性を否定しないで、少しでも可能性を広げるために、卵管造影検査などの一般不妊治療の検査や、交渉回数を日頃より多く持つことも大切だと思います。ご参考にして下さい。

1)28歳 AMH<0.1 FSH:11.72 初回の体外受精では採卵できず。2回目の体外受精は自然周期(DHEA4ヶ月内服)で1個採卵・8分割胚移植し妊娠。

2)40歳 AMH<0.1 FSH;10.92 1回目体外受精はHMG注射で排卵誘発するも1個採卵のみで、化学的妊娠。メトグルコとエパデールは1ヶ月前より内服。 2回目はクロミフェン使用しての体外受精。1個採卵し、9分割胚1個移植で1卵性双胎妊娠。メトグルコとエパデールは3ヶ月、DHEAは2ヶ月服用。

3)37歳 AMH<1pM FSH;35.54 月経不順あり。クロミフェンで1個採卵するも、採卵時に異常卵のため体外受精は中止。次の周期に自然妊娠。半年前に卵管造影検査施行で正常。

体外受精や人工授精でも、禁欲期間が長くなればなるほど妊娠率は低下する報告が最近散見します。出来るだけ禁欲期間が短い方(毎日交渉が最も妊娠率が高い)が良いでしょう。当クリニックでは最近は「禁欲は3日以内」をお願いしています。

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