2014年2月26日水曜日

男性への薬剤投与の影響(子供への影響は?)

本日、リュウマチの薬、リウマトレックスを夫が飲んでいるが、赤ちゃんへの影響、奇形発生が増えるかどうかの質問がありました。
すぐには、確信を持って答えられなかったので調べてみました。

結論から言えば、夫がリウマトレックスを飲んでいても、特に赤ちゃんの奇形発生が増加することはないようですので、あまり心配しないで良いでしょう。

夫に対しての薬剤投与の一般的な考え方をこの機会に説明致します。

一般的には、男性に投与された薬剤が妊娠に与える影響は非常に少なく、奇形児が増えるようなことはほとんどない、と考えられています。
もし、精子が薬剤の影響を受けたならば、通常は影響を受けた精子は受精能力がなくなります。影響を受けなかった精子が選ばれて受精するのです。
精子が出来るのには70日ほどかかります。射精される精子は、数日前にはすでにできあがっている精子なので、例えば、射精の数日前に服用した薬などはほとんど影響はないのです。

ただし、注意するべき薬として、痛風治療薬のコルヒチンと抗癌剤があります。

コルヒチンは、夫が服用した場合、その配偶者から、ダウン症候群及びその他の先天異常時が出生する可能性があるとの報告があるようです。ただし、現在ではその危険性は少ないと考えられているようです。
抗癌剤は、男性の精巣に影響し精子がしばしば少なくなり、妊娠しにくくなります。もし妊娠した場合には、奇形よりも染色体への異常が関係する可能性があります。
また、抗悪性腫瘍薬のサリドマイド(サレド)とレナリドミド(レブラミド)、抗ウイルス薬(C型慢性肝炎治療薬)のリバビリン(レベトール)などは、精液中にも分泌される可能性があり、パートナーが妊娠している場合、または妊娠の可能性のある場合には、精液が女性に入らないよう性交を控えるか、コンドームの使用が義務づけられています。
したがって、男性が以上のような薬を使用した場合には、新しい精子が出来る3ヶ月程度は、避妊をした方が良いでしょう。

基本的には、男性には、風邪薬、抗アレルギー剤、ワクチン、その他、ほとんど問題なく使用可能です。
また、薬ではありませんが、タバコはやめましょう。明らかに赤ちゃんへの悪影響をおこします。

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