2014年3月20日木曜日

体外受精の合間の人工授精での妊娠(44歳)

最近、40歳以上の方の卒業が続きました。本日は、44歳で、体外受精の合間の人工授精で妊娠され、卒業された方を紹介いたします。
43歳で当クリニックを受診。早期の体外受精を希望されました。初回の体外受精で妊娠するも流産。2回目の体外受精では妊娠せず。3回目の体外受精を予定している合間ににおこなった人工授精(当クリニック2回目)で妊娠され、今回卒業されました。
この方は41歳の時に自然妊娠の経験がありました。
今回のAIHでの妊娠は、偶然といっても良いかもしれませんが、全く準備なしに簡単に妊娠する可能性はかなり低いでしょう。ここには当クリニックの考え方である、「少しでも妊娠する可能性を高めるために、体外受精だけの治療に限定しない」との方針が大きく影響したと考えています。
つまり、
1)体外受精の予定でも、卵管水腫の有無の確認と、卵管の通りを良くする目的で、卵管造影検査をおこなう。
2)卵管が通っているならば、タイミングやAIHも併用する、などです。
実際には43歳の人工授精の妊娠率は1~2%と非常に低いものです。しかし、年齢的には体外受精でも満足できる成績はなかなか難しいものです。
今回の方のように非常に幸運であった例も、以上のような可能性を追求していなかったならば、得られた結果でしょうか。
体外受精を受けている皆さんも、体外受精が治療の中心ではあると思いますが、ご自身で治療をそれのみに限定するのではなく、卵管が開通しているならばタイミングやAIHも併用されては如何でしょうか。また体外受精も人工授精も、禁欲期間が長くなるほど、妊娠率は低下するのですね。交渉回数を増やすことは、体外受精の妊娠率の上昇に貢献するのですから。

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