2014年3月27日木曜日

日本生殖再生医学会参加報告(生殖細胞とミトコンドリア)

3月16日、大阪で第9回日本生殖再生医学会が開催され、参加してきました。
例年、基礎的なテーマが多かったのですが、学会長はIVFなんばの森本先生。今年は「生殖細胞とミトコンドリア」を主要テーマとして、卵子の老化についての講演と討論がありました。森本先生は卵子の老化とミトコンドリアについては先進的な取り組みをなさっており、すばらしい講演者の先生方を集められて、とても興味のもてる学会でした。
その内容の一部をご報告致します。


1)ミトコンドリアと精子
ミトコンドリアの機能が悪いと、精子の形態も異常をおこすとのことです。
奇形精子が悪いときは、その治療法がなかったのですが、奇形精子が高い場合に、ミトコンドリアの機能を上昇させるビタミンなどを使用したら、奇形精子が低下するかもしれませんね。
今度、アシストワンを使用して、検討してみようと思います。

2)早期に卵巣機能が低下している方の12%(79/648例)に、セイン食滞の問題があったようです。今後当クリニックでも、例えば40歳未満でAMH<0.1の方には、染色体分析もお勧めすることも考えてみます。

3)IVFなんばクリニックの報告でも、
①メラトニン使用で、受精率が改善し、移植胚数が上昇したようです。
②カウンセリングで、妊娠率が3倍になりました。当クリニックでも、臨床心理士の小倉智子先生ががんばって下さっています。不安を抱えている、同じ事を考えている、などの方は、積極的にご相談下さい。習慣流産でも、カウンセリングにより明らかに流産率も低下することが、全世界ですでに認められています。人間は、精神的なことも、妊娠、流産に深く関わるのですね。

4)その他
胚の不良例に、Lカルニチンを使用すると、胚盤胞到達率が、31%から50%に上昇し、妊娠率が20%から39%%に上昇したそうです。
当クリニックでも、アシストワンには1000㎎(4包、20カプセル)のLカルニチンが含まれています。
ビタミンC、Dが問題ない方でも、積極的に使用しても良いかもしれません。

このような学会に参加すると、いろいろまた試してみたいことが出てきますね。
その際には、また皆さんのご協力、ご参加もお願い致します。
皆さんの方から試してみたいことがあれば、ご相談下さい。

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