2014年5月12日月曜日

148回 関東生殖医学会 報告(0PN,1PNの胚盤胞の検討)

一昨日の、5月10日(土)に、関東生殖医学会が東京、四谷でおこなわれました。これは毎年1回、関東地区の各大学が持ち回りで主催している地方部会です。
今回は、千葉大学が主催であり、、私も久しぶりの演題発表をしてきました。
今回は、普段よりもたくさんの30題の演題発表があり、とても盛り上がった学術講演会だったと思います。地方部会ですので、若手の発表が多く、非常に勢いのある発表を感じてきました。一方、私もいつの間にか、ベテランの域になっていることを実感しましたが、がんばっている人を見ると、やはり刺激を受けますね。
さて、私の発表ですが、0PN、1PNという、受精がはっきりしなかった胚で、胚盤胞まで成長した場合には、どうするかは今まで明確ではなかったのですが、他に胚盤胞がない場合に使用することがあります。これらの胚を移植して、妊娠成績は、2PN胚と同じような妊娠率、流産率でした。8年間で21人のお子さんが生まれましたが、染色体異常と考えられるような問題はおこりませんでした。やはり胚盤胞まで成長した胚は選ばれている胚と考えられます。受精が明確に確認できなかったのは、単に、受精した前核が見える時間が観察した時間とずれていたことによると考えられました。今後は、このようなズレは、タイムラプスなどで連続して観察できれば、ある時点で認めると思いますので、安心して移植できる証拠が得られてくるでしょう。ただ、すべての施設でタイムラプスが導入される事は難しいと思いますから、胚盤胞まで成長した場合には、胚移植可能であることの証明としては、大切なデータであると思っています。


 
関東生殖医学会後の運営スタッフの集合写真です。
パワーを感じて頂けますでしょうか。
私も顔の大きさ(顔が広い、訳ではない)では、トップスリーぐらいにはパワーを出しているようですね。(残念~~!)

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