2015年4月30日木曜日

重複子宮の妊娠・卒業例

先日、重複子宮の方が妊娠されて卒業されました。
皆さんの参考までに、ご紹介致します。

30代前半の方で、前医ですでにAIHを5回受けていました。
子宮鏡では、左の子宮は正常でしたが、右の子宮には子宮内膜ポリープがありました。
卵管は正常とされていたので、御本人の希望もあり、当クリニックでも2回AIHをおこないました。

AIHでも妊娠しないので、体外受精を行うこととなりました。
クロミッドーHMG・アンタゴニスト法で7個採卵、5個受精し、1個胚移植、3個胚盤胞保存。
1回目の体外受精で妊娠、卒業されました。

・重複子宮でも子宮内膜ポリープはおこり得ます。子宮鏡検査はしっかりと受けておいた方が良いですね。今回は、左の子宮が正常でしたので、右のポリープの手術はせずに、左の子宮に胚移植しました。
・HMG注射も追加したので、複数の胚盤胞凍結も行えました。
・重複子宮、単角子宮の方でも、妊娠率は通常を同じように得られます。今回はすでにAIHを7回受けていましたので、体外受精を行いました。しかし、重複子宮であっても、必ずしも体外受精を必要とするのではなく、通常のタイミング、AIHなどもおこなって良いのです。妊娠率は通常と同じとされています。単角子宮、重複子宮であっても悲観せずに、しっかりと治療を進めていきましょう。
・ただし、重複子宮、単角子宮の流産率は、およそ50%です。今後は、良い経過であることを、天に祈っていくことになるのです。


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