2012年1月31日火曜日

傷つく言葉、うれしかった言葉

本日、NPO法人Fineから会報誌が届きました。Fineは、{不妊当事者とその予備軍、妊娠を望むすべてのカップルや周辺の人たちに向けて「妊娠・不妊についての正しい情報の発信」を目的}にしています。ご存じの方も多いと思います。今回の会報は『Fine祭り2011 ひとりじゃないよ! 不妊』の報告集でした。当クリニックも毎年協賛しているのです。皆さん、ひとりではありません。共にがんばっていきましょう。
ところで、このスタッフブログ紹介の中で、「傷つく言葉」として、「元気出して」「あきらめていると思ったわ」「子供ができたらできたで大変なのよ」「教育費がかからなくていいじゃない」などがあげられていました。使用している本人は気づかずに使用しているのかもしれませんが、やはり相手の気持ちを考えて欲しいものです。
一方、うれしかった言葉のひとつに、
治療経過をわかっている医師から「もうこれ以上、やることはないです」と言われて、もう努力しなくて良いのだと、ホッとした。
との紹介がありました。これは医療提供側としては、やるせない気持ちになります。なかなか医師側からはこの言葉を言うには勇気がいります。受け取る人により、「見放された・見捨てられた」と受け取られるのではないかと思ってしまうのです。この言葉を言えるのは、やれることを互いにしっかりやって、信頼関係ができた患者さんにのみ言える言葉なのだと思います。しかし、信頼関係を築けた方に「もうやることがない」と言えるという、ジレンマを感じてしまいます。
今回はやや暗い話題になってしまいました。

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