2013年1月20日日曜日

一卵性品胎(三つ子)の出産例(凍結胚盤胞移植)

凍結胚盤胞を1個移植して、1卵性品胎(三つ子)になり、2児が誕生された例がありましたのでご紹介致します。
胚盤胞移植では、1%程度に1卵性双胎(双子)がおこります。当クリニックでは、胚盤胞移植は通常1個なのですが、今までに5例ぐらい双胎がおきています。
今回の方も1個の胚盤胞移植でしたが、1卵性品胎となり、心拍も3人とも妊娠10週時点では認めていました。3人のままでがんばる方針となり、妊娠33週で帝王切開分娩となりました。1児は途中で心拍停止となったようです。1卵性の多胎では、流早産になる可能性が高くなります。今回2児が早産でしたが誕生されました。今後、健やかに成長されることをお祈り致しています。
今回のように、1個の胚移植でも1卵性の多胎となることがあります。2個戻すと、2卵性の品胎もおこり得ますし、それ以上の場合もあります。
医療現場においては数字通りにはいかないこともしばしばあり、生殖医学はまだまだ解らないことも多いのですが、生命の神秘に畏敬の念を抱きながら、皆さんと共に赤ちゃんの誕生に向かって進んでいきたいと思います。

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