2014年9月28日日曜日

卵子が多く採れるならば、誘発した方が良いかも、の例

先日、5回の自然周期で胚移植できなかった方が、2回目の誘発周期で初めて胚移植でき、妊娠、心拍確認されました。
自然周期を望まれる方もいますが、「誘発方法はこれが最良」と言えるものはなく、その方の状況により考えた方が良いのですね。やはり、様々な誘発方法は、一長一短あり、さまざまな誘発方法を試してみた方が良さそうですね。
AMH=0.71と卵巣の機能は低下傾向。
1)飲み薬ーHMGで反応不良でAIHへ変更
2)自然周期で、排卵のためAIHに変更
3)飲み薬-HMGで4個採卵するも、胚の状態不良で、胚盤胞にもならず、移植キャンセル
4)自然周期で排卵しAHに変更
5)自然周期で採卵できず
6)自然周期で、排卵のためAIHに変更
7)自然周期で、1個採卵するも変性卵でキャンセル
8)HMG誘発で、5個採卵(2個変性卵)、2個初期胚移植(G4)で、妊娠、心拍確認。
この方は、卵子の状態はあまり良くなかったようで、DHEAと、ご自身でのマルチビタミンサプリメントを使用していました。基本的に自然周期での採卵をご希望。
自然周期のメリットは、胚移植できればそれなりの妊娠率を得られます。
一方で、排卵、採卵できず、受精せず、などの可能性が誘発周期よりも高くなり、キャンセルになる可能性が高くなるデメリットがあります。
卵巣機能が非常に悪い場合には、自然周期も良いのですが、卵子がたくさん採れる場合には、誘発した方がキャンセル率も低く、妊娠率も高くなります。
今回の例では、
1)卵子が採れるならば、積極的な誘発方法も良いのですね。
2)自然周期では、キャンセル率が高くなることも、ご理解下さい。
3)G4でも妊娠する可能性がしっかりあるのです。
以上、一つの参考例としてお示し致しました。

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