2015年9月6日日曜日

腸閉塞で、5回の開腹手術後の妊娠、出産例

腸閉塞(イレウス)で、5回の開腹手術を受けていた方が、体外受精で妊娠、出産された方がいらしたので、ご紹介致します。
30代後半の方で、過去に腸閉塞で5回の開腹手術を受けていました。
腹腔内はかなりの癒着が考えられるため、御本人と相談し、体外受精を行いました。
11個採卵し、2個胚移植し妊娠、無事、経膣分娩で出産されました。
今回のように、腹腔内に癒着がある場合には、体外受精は非常に有効なのですね。
ただし、癒着があると、採卵時に感染をおこしやすく、妊娠しても、妊娠中に腸閉塞を再発することもあり得るのです。この方は幸いにも、妊娠中に腸閉塞の再発はありませんでした。
また、もし帝王切開になると、癒着のために、腸の損傷もおこりやすく、帝王切開後の腸閉塞の再発もおこりやすいのです。
この方は非常にスムーズな経過をたどった幸運な例でした。
このような方がひとりでも多くなるように、また我々もがんばって行きたいです。

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