2016年1月22日金曜日

子宮内膜ポリープを3回手術後の妊娠卒業例

先日、多発性の子宮内膜ポリープがあり、3回も内膜ポリープ切除術を必要とし、その上での体外受精で妊娠され、卒業された方がいらっしゃいました。
多発性のポリープは、手術後も再発することが多く、数回の手術を必要とすることも少なくないのですね。
この方は30歳前半の方で、多嚢胞性卵巣症候群、糖尿病傾向が認められました。
初回の子宮鏡検査は2年前であり、子宮内腔全体のポリープを認め、手術をおこないました。
その後AIH治療をおこないましたが妊娠せず、半年後の子宮鏡では、多発性の小さなポリープの再発を認めて、初回手術の8ヶ月後に2回目の手術をおこないました。
この間、糖尿病傾向に対しては、糖代謝改善薬のメトホルミンを使用し、体外受精もおこないましたがなかなか着床しませんでした。
その後、2回目の手術から6ヶ月後に数個の子宮内膜ポリープの再発を認め、3回目の手術をおこないました。その後の検査では、わずかの小ポリープのみで、再手術は必要ない事を確認し、4回目の採卵の、凍結胚移植で妊娠され、卒業となりました。
この方のように、多発性の子宮内膜ポリープがある場合には、子宮内膜ポリープを手術しても、半年後には再発して、再手術を必要とすることは少なくありません。
皆さんには、多発性の子宮内膜ポリープは、すぐに再発することはよくあり、手術の失敗などではないということをご理解頂ければ幸いです。
また、着床障害が気になる方は、このように子宮内腔にポリープや子宮筋腫、子宮内腔癒着などがないことを確認する、子宮鏡検査が最も重要になるのですね。

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