2013年12月23日月曜日

胚盤胞1個の移植で、男女の双子を出産した例

胚盤胞1個の移植で、双子を出産された方から出産報告がありました。
お子さんは、男女の双子でした。
妊娠初期には、2羊膜2絨毛膜の胎嚢の袋が二つある双子でした。胚盤胞1個の移植でも、早期に分離すると、胎嚢が二つある双子になります(1%程度)ので、不思議ではない状況です。この場合には、1卵性の双胎で、よく似ている子が生まれます。
しかし、今回のように1個の胚盤胞移植で、男女の性別の差が出る例は、非常に珍しいことです
このようなことが理論的におこるか、と不思議に思う方も多いでしょう。

しかし、当クリニックでは2例目のことなのです。
前回も今回の例も、自然周期の胚移植であり、卵管は開通。排卵時期に卵胞を認めていました。
したがって、胚盤胞移植による妊娠と、自然排卵+性交渉での妊娠が、同時に起きたと推測されます。

自然周期の場合、交渉を持つと、凍結胚移植があった場合には、このようなことがおこりうるのですね。これは採卵周期でもおこり得ます。以前に採卵周期に1個の胚移植で、その時期に性交渉があり、品胎を妊娠したとの報告もあったと記憶しております。
体外受精をしているのですから、妊娠はしにくいはずです。しかし、採卵周期でも凍結胚移植周期でも、交渉がある場合にはこのようなことがおこり得るのですね。一方、少しでも妊娠の確率が上がる方法を考えている場合には、「避妊する」ことをおこなうことは難しいです。これも悩むことの一つなのです。




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