2014年1月8日水曜日

次回の体外受精までどれだけあければ良いのでしょうか?

他施設のカンファレンスでの紹介記事です。

体外受精がうまくいかなかったときに、どれだけの期間を空ければ良いのでしょうか?
私が学会参加して得ていた知識としては、3ヶ月は明けた方が良いとの発表が以前ありました。また卵子が成熟するのには80日程度かかります。したがって「HMG注射をたくさん使い、HMG注射も使用した場合には、その影響がなくなる卵子が成長するまでには、3ヶ月明けた方が良い」と判断していたのです。そのような論文もあったと記憶しています。

しかし、今回の紹介の論文で2013年、(ニューヨーク)は、体外受精がうまくいかない場合には、1ヶ月あければ、次回の体外受精でも同様な反応であったとしています。2ヶ月以上あけた群との比較でも同じであったとしています。したがって、特に40歳以上の方のように、残されている時間が少ない場合には、1ヶ月明ければ再挑戦しても良いのかもしれません。

一方、一つの論文で、それが正しいとの判断は出来ません。他のいくつかの論文が出て、徐々にこの論文が正しいかどうかが明確になってくるのです。また人間はすべて同じではなく、同一人物でも毎回、同じ反応ではないのです。現時点では、「御本人が希望して、必要、かつ、条件が整っているならば、体外受精は1ヶ月明ければ再挑戦しても良いのでしょう」と考えるのが妥当だと思います。

0 件のコメント :

コメントを投稿