44歳の方が卒業されました。今年の最年長の方ですのでご紹介致します。
43歳で来院。幸いにAMHは2.45と38~39歳相当でした。
前医での不妊治療はタイミングのみでしたが、年齢を考えて当クリニックでは側体外受精をお勧めしました。
2回のAIH、3回の体外受精でも妊娠せず、凍結胚もありませんでした。
4回目の体外受精では、11個採卵、2個新鮮胚移植で妊娠するも流産。2個、胚盤胞凍結し、今回1個の凍結胚移植で妊娠、卒業となりました。
排卵誘発は、HMGアンタゴニスト。アシストワン、DHEA、メラトニンなども使用していました。
この方は、AMHも高く、たくさんの卵子も採卵できました。非常に条件の良かったことがこの結果につながったと思います。
今年の最高齢の方ですが、今後もこのような方が少しでも増えるように、また改善していきたいと思います。
2015年2月25日水曜日
2015年2月20日金曜日
緊急告知!?千葉市の不妊治療講演会(藤田真紀先生の講演)
高橋ウイメンズクリニックで、診療を手伝って下さっている、藤田真紀先生の講演会が、千葉市保健所で、2月21日(土)に開催されます。
藤田先生は、千葉市の要請応じて、月1回、千葉市保健所で不妊相談をおこなってきました。今回、初めての試みとして、講演会が開催されることになったのです。
直前のお知らせですが、千葉市在住の方で、不妊治療を考えている方、不妊治療を始めて間もない皆さんも、是非参加されてみては如何でしょうか。
講演会
「こどもがほしいと思っているあなたへ ~不妊ってどんなこと?~」
「不妊」ってどういうこと?
不妊治療を受けようか迷っているけれど、実際の検査や治療はどんなことをするの?
産婦人科医が、不妊に関する疑問にお答えし、実際の不妊治療について講演します。
日時:平成27年2月21日(土曜日)10時00分~11時30分
講師:産婦人科医 (これは藤田真紀先生の事なのですが、千葉市のホームページでは、単に産婦人科医ですね。もっとアピールして欲しいものです。)
対象:市内在住で、不妊治療を検討中または不妊症ではないかと心配をしているご夫婦
会場:千葉市保健所1階
定員:20人
電話予約制
申込期間:1月1日~2月20日
申込先
千葉市健康支援課
電話043-238-9925
詳しくは、千葉市健康保険課にお問い合わせ下さい。藤田先生がんばれ~~~!!
2015年2月16日月曜日
AMHの記事
日本産婦人科医会報で、当クリニックと同じJISARTグループの名古屋の浅田レディースクリニックの浅田義正先生の「AMHの意義」についての記事がありました。
AMH(アンチミューラリアンホルモン)は「卵巣に残っている原始卵胞の量と相関するため、卵巣に残っている卵子の目安としての卵巣予備能の良いマーカーとして注目されてきた」ものです。
当クリニックでも、不妊治療の方には全員に受けて頂いていますが、再検査をすると、以前よりも上昇していることで、疑問を持つ場合や、AMHが0.1未満の感度以下の時に、妊娠できにくいとか、卵子がないと受け取る方もいらっしゃるので、浅田先生の記事から、ご紹介、ご説明致します。
1)AMHの変動係数(イメージは誤差)は15%程度ですので、30%ぐらいの変動があるのです。つまり、0.85と1.0や1.15は、ほぼ同じぐらいの値であると考えても良いということになります。
少々の上下で、高くなった、低くなった、とは判断はできないのですね。あくまで、目安として考えた方が良いですね。
2)年齢別のAMHは以下のように示されます。図1では、同じ年代でもかなりのばらつきがあるのが分かりますでしょうか。実際には、個人差が大きく、「正常値」を設定はできないのです。
したがって、図2のように、平均か中央値で、年齢ごとの値の目安にしているのです。
3)AMHがであっても、原始卵胞が全くない事ではないのです。AMHが低いことと、卵子の老化や質とは関係ないのです。
4)1ヶ月に1,000個の卵子が消滅しますが、これは、排卵、月経、治療の有無にかかわらずに消滅します。月経異常で産婦人科を訪れた場合には、早発卵巣機能不全の早期発見のためにAMHを測ることをお勧めします。また、既婚未婚に関わらず、30歳になったら1度はAMHを測定して、女性の人生設計に役立てて欲しいものです。
AMH(アンチミューラリアンホルモン)は「卵巣に残っている原始卵胞の量と相関するため、卵巣に残っている卵子の目安としての卵巣予備能の良いマーカーとして注目されてきた」ものです。
当クリニックでも、不妊治療の方には全員に受けて頂いていますが、再検査をすると、以前よりも上昇していることで、疑問を持つ場合や、AMHが0.1未満の感度以下の時に、妊娠できにくいとか、卵子がないと受け取る方もいらっしゃるので、浅田先生の記事から、ご紹介、ご説明致します。
1)AMHの変動係数(イメージは誤差)は15%程度ですので、30%ぐらいの変動があるのです。つまり、0.85と1.0や1.15は、ほぼ同じぐらいの値であると考えても良いということになります。
少々の上下で、高くなった、低くなった、とは判断はできないのですね。あくまで、目安として考えた方が良いですね。
2)年齢別のAMHは以下のように示されます。図1では、同じ年代でもかなりのばらつきがあるのが分かりますでしょうか。実際には、個人差が大きく、「正常値」を設定はできないのです。
したがって、図2のように、平均か中央値で、年齢ごとの値の目安にしているのです。
3)AMHがであっても、原始卵胞が全くない事ではないのです。AMHが低いことと、卵子の老化や質とは関係ないのです。
4)1ヶ月に1,000個の卵子が消滅しますが、これは、排卵、月経、治療の有無にかかわらずに消滅します。月経異常で産婦人科を訪れた場合には、早発卵巣機能不全の早期発見のためにAMHを測ることをお勧めします。また、既婚未婚に関わらず、30歳になったら1度はAMHを測定して、女性の人生設計に役立てて欲しいものです。
2015年2月11日水曜日
久しぶりの妊娠10例達成!(2015年2月)
先日、久しぶりに、1日の妊娠例が10例に達しました。
最近は、やはり体外受精関連の妊娠例が多いのですが、妊娠例が多いと私も元気が出ます。
職員もやはりうれしいようで、こころなしか職場に活気がでるように感じます。妊娠10例に達すると、大入り袋(?)がでます。本当は大入り袋ではないとは思うのですが、とにかく職員のみんなが一緒に喜べると良いのです。
今後、もっと頻回に出るとまたそれに合わせて、私自身も、職場も元気になると非常にうれしいですね。
翌日も通常の2倍ぐらいの妊娠例があったので、元気は続きました。
今後も、一人でも多くの皆さんが妊娠、出産にたどり受けるようにがんばりたいと思います。
エイエイオ~!って、あまりに古すぎ!?
最近は、やはり体外受精関連の妊娠例が多いのですが、妊娠例が多いと私も元気が出ます。
職員もやはりうれしいようで、こころなしか職場に活気がでるように感じます。妊娠10例に達すると、大入り袋(?)がでます。本当は大入り袋ではないとは思うのですが、とにかく職員のみんなが一緒に喜べると良いのです。
今後、もっと頻回に出るとまたそれに合わせて、私自身も、職場も元気になると非常にうれしいですね。
翌日も通常の2倍ぐらいの妊娠例があったので、元気は続きました。
今後も、一人でも多くの皆さんが妊娠、出産にたどり受けるようにがんばりたいと思います。
エイエイオ~!って、あまりに古すぎ!?
2015年2月10日火曜日
臨床心理士:小倉智子先生の記事を見て頂けましたか?
2015年春号の「赤ちゃんが欲しい」の27ページに、当クリニックでも心理カウンセリングをおこなっている、臨床心理士の小倉智子先生の記事が載っていましたが、皆さん見て頂けましたでしょうか。
小倉先生はNPO法人Fine 主催の「不妊ピア・カウンセラー養成講座」の講師もされています。
不妊治療は様々なストレスがあり、皆さん悩まれている方も多いのですが、少しでもそのストレスを改善できるようにがんばっておられるのです。
幸いなことに、当クリニックでもカウンセリングをして下さっていますので、皆さんも一人で悩みを抱えるのではなく、小倉先生とお話に来られては如何でしょうか。
予約は、当クリニックのホームページから可能ですよ。
また、小倉先生のホームページ(カウンセリング便りhttp://ameblo.jp/reproductivecounseling)も訪問してみて下さいね。
小倉先生はNPO法人Fine 主催の「不妊ピア・カウンセラー養成講座」の講師もされています。
不妊治療は様々なストレスがあり、皆さん悩まれている方も多いのですが、少しでもそのストレスを改善できるようにがんばっておられるのです。
幸いなことに、当クリニックでもカウンセリングをして下さっていますので、皆さんも一人で悩みを抱えるのではなく、小倉先生とお話に来られては如何でしょうか。
予約は、当クリニックのホームページから可能ですよ。
また、小倉先生のホームページ(カウンセリング便りhttp://ameblo.jp/reproductivecounseling)も訪問してみて下さいね。
卵管移植の妊娠例(今では歴史的な妊娠例なのですね)
当クリニックの古いカルテを整理している際に、当クリニックでの手術例ではないのですが、このような妊娠もあったのだという、今後は見られないであろう妊娠例があったのでご紹介致します。
不妊治療では、過去に様々な挑戦の歴史があって、現在の不妊治療も様々な挑戦、試行錯誤の真っ只中であることを感じて頂ければ幸いです。
症例は、30歳前後の卵管自己移植妊娠例です。
この方は当クリニックで自然妊娠したのですが、その時は子宮外妊娠で、右の卵管を切除しました。
手術後の卵管造影検査と子宮鏡検査で、右単角子宮、左副角子宮(子宮の痕跡のみで子宮内腔がない)であったのです。したがって右の子宮には卵管がなく、左の卵管には瘢痕の子宮のみで子宮内腔が内状況であったので、残っている卵管は子宮に繋がっておらず、このままでは絶対に妊娠しない状況でした。
現在では、体外受精をすればこのような方も妊娠可能なのですが、当時、体外受精と卵管移植の選択肢をお示しし、御本人は卵管移植を希望されたので、子宮移植のできる施設をご紹介致しました。
手術は、残っている左卵管の断端を反対側まで引っ張ってきて、右単角子宮の卵管角とを顕微鏡下(マイクロサージェリー)に端々吻合(たんたんふんごう)したのです。
その後、帝王切開で出産後に当クリニックを訪れて下さり、顛末をしることができました。
卵管手術は成功しており、その後子宮内に妊娠されたのでした。
この手術をおこなった医師は、すでに定年退職されており、現在この手術をおこなえる経験者はなかなかいないのではないでしょうか。記憶ももう曖昧ですが、私も2例ほど手術の助手を務め、1例術者の経験がある程度です。今では卵管のマイクロサージェリーをおこなうこと自体ほとんどなくなっていると思います。
体外受精が広まっている現在、今後はこのような手術をすることはなかなかないとは思いますが、過去にはこのように様々な挑戦がなされたことを皆さんにご紹介致しました。
現在も多くの医師が様々な挑戦をしている最中なのです。ですからこそ、皆さんと一緒にがんばって挑戦しているのです。
不妊治療では、過去に様々な挑戦の歴史があって、現在の不妊治療も様々な挑戦、試行錯誤の真っ只中であることを感じて頂ければ幸いです。
症例は、30歳前後の卵管自己移植妊娠例です。
この方は当クリニックで自然妊娠したのですが、その時は子宮外妊娠で、右の卵管を切除しました。
手術後の卵管造影検査と子宮鏡検査で、右単角子宮、左副角子宮(子宮の痕跡のみで子宮内腔がない)であったのです。したがって右の子宮には卵管がなく、左の卵管には瘢痕の子宮のみで子宮内腔が内状況であったので、残っている卵管は子宮に繋がっておらず、このままでは絶対に妊娠しない状況でした。
現在では、体外受精をすればこのような方も妊娠可能なのですが、当時、体外受精と卵管移植の選択肢をお示しし、御本人は卵管移植を希望されたので、子宮移植のできる施設をご紹介致しました。
手術は、残っている左卵管の断端を反対側まで引っ張ってきて、右単角子宮の卵管角とを顕微鏡下(マイクロサージェリー)に端々吻合(たんたんふんごう)したのです。
その後、帝王切開で出産後に当クリニックを訪れて下さり、顛末をしることができました。
卵管手術は成功しており、その後子宮内に妊娠されたのでした。
この手術をおこなった医師は、すでに定年退職されており、現在この手術をおこなえる経験者はなかなかいないのではないでしょうか。記憶ももう曖昧ですが、私も2例ほど手術の助手を務め、1例術者の経験がある程度です。今では卵管のマイクロサージェリーをおこなうこと自体ほとんどなくなっていると思います。
体外受精が広まっている現在、今後はこのような手術をすることはなかなかないとは思いますが、過去にはこのように様々な挑戦がなされたことを皆さんにご紹介致しました。
現在も多くの医師が様々な挑戦をしている最中なのです。ですからこそ、皆さんと一緒にがんばって挑戦しているのです。
2015年2月9日月曜日
抗精子抗体(精子不動化抗体)にまつわる2例の妊娠
古いカルテを整理していて、精子不動化抗体のまつわる2例の妊娠例がありましたのでご紹介致します。
1)33歳、妊娠歴なし。精子不動化抗体定性検査で陽性。不動化抗体定量検査(SI50) で3.4と陽性でありますが、抗体価は低めでした。精子不動化抗体陽性の場合には、自然妊娠や人工授精での妊娠は困難であり、一般的にはすぐに体外受精が勧められます。
しかし、抗体価は上下し、精子不動化抗体も低い場合には自然妊娠することもあり得ます。
今回は、比較的抗体価が低かったので、御本人とも相談してしばらくタイミングで見ることになりました。そして、子宮卵管造影検査4ヶ月後、クロミフェン周期で[自然妊娠し、卒業されました。
2)30歳超の方です。他施設で、精子不動化抗検査が、定性検査でも、定量検査でも陽性とのことで、体外受精(採卵2回、胚移植4回)を受けていました。しかし、この方は過去に自然妊娠・出産の経験がありました。前例のように、精子不動化抗体が陽性でも妊娠例はあるので不思議ではないのですが、念のために当クリニックでも、精子不動化抗体の定性、定量検査をおこないましたところ、両方とも陰性の検査結果でした。その後、御本人に結果をお話しし、人工授精1回目で妊娠されました。
精子不動化抗体はこれが女性に存在すると、子宮頸管部や子宮内で精子に抗体が付着し、精子の動きを止めてしまうので、自然妊娠や人工授精での妊娠が非常に難しくなるのです。この検査には、定性検査と定量検査があることをご存じでしょうか。
定性検査(SIV)は、陽性、陰性のみを判定します。
定量検査は、SI50といって、抗体の高さを測定します。抗体の強さにも変動があり、抗体価が高いと、一般不妊治療での妊娠は難しいのですが、抗体価が低い場合には、自然妊娠や人工授精での妊娠もあり得るのですね。
ここで、注意する点は、
1)1回の検査結果で、絶対に正しいと決めつけないことです。2例目のように、原因は分からないのですが、検査結果が異なることがあるのです。他の場合でも、もし検査結果と症状との間に疑問があるようならば、再検査をする事が必要なのですね。また、抗体価が陰性と陽性のぎりぎりだと、調べた時の抗体価の上下により、定性試験では陽性になったり、陰性になることもあるのです。
2)精子不動化抗体が陽性でも、抗体価が低い場合には一般不妊治療での妊娠もあり得るので、人工授精なども試してみる意義はあるのです。
3)定性検査で、「強陽性」と結果が帰ってくることがあります。しかし、これは抗体価が高いこととは一致しないようです。抗体価を調べるには、定性検査(SI50) が必要なのです。当クリニックでも、定性検査が陽性の場合には、定量検査の為の採血を別の日にして、確認試験をしています。実際にこれにより、定性反応の偽陽性(実際には陰性だった)例もあるのです。
一般的には、1回の検査がすべて正しいとは決めつけない方が良いですね。また、医療は、0か100かではないのです。総合的に判断する必要があることをご理解頂きたいと思います。
1)33歳、妊娠歴なし。精子不動化抗体定性検査で陽性。不動化抗体定量検査(SI50) で3.4と陽性でありますが、抗体価は低めでした。精子不動化抗体陽性の場合には、自然妊娠や人工授精での妊娠は困難であり、一般的にはすぐに体外受精が勧められます。
しかし、抗体価は上下し、精子不動化抗体も低い場合には自然妊娠することもあり得ます。
今回は、比較的抗体価が低かったので、御本人とも相談してしばらくタイミングで見ることになりました。そして、子宮卵管造影検査4ヶ月後、クロミフェン周期で[自然妊娠し、卒業されました。
2)30歳超の方です。他施設で、精子不動化抗検査が、定性検査でも、定量検査でも陽性とのことで、体外受精(採卵2回、胚移植4回)を受けていました。しかし、この方は過去に自然妊娠・出産の経験がありました。前例のように、精子不動化抗体が陽性でも妊娠例はあるので不思議ではないのですが、念のために当クリニックでも、精子不動化抗体の定性、定量検査をおこないましたところ、両方とも陰性の検査結果でした。その後、御本人に結果をお話しし、人工授精1回目で妊娠されました。
精子不動化抗体はこれが女性に存在すると、子宮頸管部や子宮内で精子に抗体が付着し、精子の動きを止めてしまうので、自然妊娠や人工授精での妊娠が非常に難しくなるのです。この検査には、定性検査と定量検査があることをご存じでしょうか。
定性検査(SIV)は、陽性、陰性のみを判定します。
定量検査は、SI50といって、抗体の高さを測定します。抗体の強さにも変動があり、抗体価が高いと、一般不妊治療での妊娠は難しいのですが、抗体価が低い場合には、自然妊娠や人工授精での妊娠もあり得るのですね。
ここで、注意する点は、
1)1回の検査結果で、絶対に正しいと決めつけないことです。2例目のように、原因は分からないのですが、検査結果が異なることがあるのです。他の場合でも、もし検査結果と症状との間に疑問があるようならば、再検査をする事が必要なのですね。また、抗体価が陰性と陽性のぎりぎりだと、調べた時の抗体価の上下により、定性試験では陽性になったり、陰性になることもあるのです。
2)精子不動化抗体が陽性でも、抗体価が低い場合には一般不妊治療での妊娠もあり得るので、人工授精なども試してみる意義はあるのです。
3)定性検査で、「強陽性」と結果が帰ってくることがあります。しかし、これは抗体価が高いこととは一致しないようです。抗体価を調べるには、定性検査(SI50) が必要なのです。当クリニックでも、定性検査が陽性の場合には、定量検査の為の採血を別の日にして、確認試験をしています。実際にこれにより、定性反応の偽陽性(実際には陰性だった)例もあるのです。
一般的には、1回の検査がすべて正しいとは決めつけない方が良いですね。また、医療は、0か100かではないのです。総合的に判断する必要があることをご理解頂きたいと思います。
2015年2月8日日曜日
TWCの診療スタイルへの誤解?すぐに体外受精なのですか?
最近、高橋ウイメンズクリニックへの診療姿勢への誤解を感じた事がありましたので、皆さんに当クリニックの診療姿勢を改めてご説明致します。
どのような誤解だったかをまずは申し上げます。「TWCにいくと、すぐに体外受精になってしまう」と考えていて、来院をためらっていた、との事でした。
ホームページでも、6ヶ月以内の体外受精も選択肢に入っているかたを受け入れているので、このように理解されてしまうのでしょうが、もう少し正確にご説明致します。
現在、当クリニックでは、「積極的に妊娠したいと考えている方」のみを受け入れています。これは、当クリニックの現状のマンパワー、施設の許容量によります。
最近では、年齢の問題で、時間的に余裕がない方が多くなっているのです。したがって、「一刻も早く妊娠、出産を出来る様に、治療を急いで下さい」とお話ししているのです。その手段としては、体外受精にのみ依存するのではなく、タイミングや人工授精も並行してお勧めしています。実際には「37歳以上の方には、体外受精も選択肢として考えて下さい」とお話ししています。ただし、これは体外受精しか方法がないと言っているのではありません。このブログでも、体外受精外の方法での妊娠例も積極的にご紹介している事からもご理解頂けると思います。「お勧めしているのは体外受精を急ぐことではなく、治療と妊娠を急ぐ事」なのです。
妊娠に向けては、総合的に検査と治療をおこなっています。体外受精のみで効率の良い妊娠が得られるのではありません。良い卵子を得るためには、アンチエイジング医療を応用しています。肥満がある場合には解消し、血流を良くする為には体を動かして頂きます。またアンチミューラリアンホルモンや、ビタミンDやC、酸化ストレス、DHEAsなどを測定して、必要に応じて、葉酸やビタミンDや、総合ビタミン剤のアシストワン、メラトニンや遠赤外線のサンビーマーなども考慮します。重症の卵管水腫には吸引術や、最近では卵管水腫硬化療法も導入しています。子宮内腔のポリープがあると体外受精でも着床が阻害されます。最近、着床障害が気にかかる方が増えていますが、着床障害の最も重要な検査は、子宮鏡による内膜ポリープや粘膜下筋腫の検査と、重症の卵管水腫がないことを確認することが最も重要なのですね。
私は、むしろ卵管にこだわりを持って性器クラミジアの研究や、腹腔鏡、卵管鏡下卵管形成術、子宮鏡などの内視鏡の手術もおこなってきました。
内視鏡手術は、できるだけ自然妊娠を目指しておこなってきました。現在、日本産科婦人科内視鏡学会の、子宮鏡手術の技術認定医の認定を受けています。腹腔鏡手術は、現在の入院施設のない施設では困難なので、現在はおこなっておりませんが、日帰りの子宮鏡下手術は年間100例を超えており、千葉県では最多ですし、全国でも屈指の手術数です。子宮鏡検査をすればこれだけの問題が実際にはあるのですね。なかなか着床しない方には子宮鏡検査は是非お勧め致します。
選択的卵管開通術は特殊な方法で、全国でもごく少数の施設でのみ行われています。通常の子宮卵管造影検査で子宮と卵管の境の卵管間質部が詰まっているときに、そのまま継続して特殊なカテーテルを使用して、卵管の入り口にカテーテルをあてて圧力をかけることで、半分はその場ですぐに開通します。時間は2~3分の追加時間で終了します。
それでも開通しない間質部閉塞には、卵管鏡下卵管形成術がおこなわれます。これも千葉県では3施設ぐらいだと思います。
性器クラミジアは卵管に癒着をおこし、女性に最も多い卵管不妊をおこします。実際に私は性器クラミジアの研究でアメリカ、シアトルのワシントン大学に留学してきました。また日本性感染症学会専門医も、クラミジア感染の研究/発表を通して取得しました。女性の不妊症の原因として最も多い性器クラミジア感染の予防にも千葉STI研究会などを通して関わっております。
当クリニックは、不妊治療を積極的に考えている方に全力を尽くすことで精一杯な現状なのです。 「不妊症の検査だけ」「とりあえずタイミング療法まで」「人工授精まで」と考えている方は、必ずしも当クリニックである必要はありません。お待たせする時間は長くなり、むしろ当クリニックでの治療は適当ではなく、ご満足も頂けないでしょう。
当クリニックの不妊治療の姿勢を再度説明させて頂きました。
皆様の早期の妊娠、出産を得られるために、当クリニックのすべての技術/総合力を注いで治療に当たる姿勢であります。ご理解を頂き、皆様と一緒に引き続きがんばっていきたいと思います。
2015年2月5日木曜日
反復不成功の染色体異常(ロバートソン転座)を持つ夫婦への総力治療例
習慣流産・不育症の基本検査に、お二人の染色体分析検査があるのですが、「染色体異常があっても治療できないから検査しません」というお声をしばしば聞きます。しかし、染色体異常があっても妊娠、出産は可能である事が多く、基本的な大切な検査なのです。
話はそれましたが、染色体異常の一つに、ロバートソン転座があります。
今回、ご主人がロバートソン転座であったカップルが妊娠・卒業されましたので、ご紹介致します。
妻は40才前の方です。千葉近辺のクリニックですでに5回の採卵、3回の胚移植を受けるも妊娠せず来院されました。
夫は14番と21番の染色体のロバートソン転座で、顕微授精を必要とする重症の乏精子無力症でした。これは、14番と21番の染色体の短腕(短い染色体)がなくなって、長腕(長い染色体)どおしがくっついてしまったものです。しかし、染色体は2対あるので、正常な方が赤ちゃんに行けば正常な染色体になるのです。実際には、生まれてくるお子さんは、正常か、お父さんと同じ染色体で問題なく生まれてくるのです。トリソミーという染色体が多くなって生まれてくるお子さんは、だいたい1%程度であり、染色体が少ない場合にはすべて流産になります。つまり夫婦のどちらかが染色体異常があっても、生まれてくる子供はほとんど問題がないことが多いのですね。実際には染色体異常の形式により、確率・頻度は異なりますが、染色体異常があっても妊娠・出産を必ずしも諦める必要はないのです。
妻には、いくつかの対策をとりました。前医では2回は採卵できなかったこと、AMHは2.83と卵巣予備能は十分あったこと、採卵数は多い方が良いことより、
①ロング法を採用しました。
②肥満であったので、血糖検査をおこないました。境界型糖尿病であったので、栄養相談をおこない、糖尿病薬のメトグルコを使用しました。メトグルコにより卵子の質の向上が期待できるのです。
③血管年齢検査では46才相当と、動脈硬化傾向とEPA検査でも低値であったので、血液もさらさらにするエパデールを使用。
④ビタミンCは6.0、ビタミンDは17.7と、両方ともかなり低く、酸化ストレスも強いため、DHEA、アシストワンを使用しました。
⑥新型培養器のエンブリオスコープも使用する事しました。
その上でしっかりとHMG注射も行い、前医では最高6個の採卵でしたが、当クリニックでは12個採卵しました。8個ICSIし、7個受精、2個胚盤胞凍結しました。
その後、ホルモン補充周期で1個胚移植し、1回目の採卵により、妊娠・卒業となりました。
見直して見ると、当クリニックでのほぼすべてを網羅した、総力を結集した対応だったと思います。
どれが最も有効であったかは実際には明確には分かりません。しかし、一つの方法でうまくいくことはむしろ珍しいのではないかと思います。妊娠に向けて様々な方向から改善を目指す必要があると思います。
今後も、より多くの引き出しを作って、皆さんに提供できるように勉強・;努力していきたいと思います。
s
話はそれましたが、染色体異常の一つに、ロバートソン転座があります。
今回、ご主人がロバートソン転座であったカップルが妊娠・卒業されましたので、ご紹介致します。
妻は40才前の方です。千葉近辺のクリニックですでに5回の採卵、3回の胚移植を受けるも妊娠せず来院されました。
夫は14番と21番の染色体のロバートソン転座で、顕微授精を必要とする重症の乏精子無力症でした。これは、14番と21番の染色体の短腕(短い染色体)がなくなって、長腕(長い染色体)どおしがくっついてしまったものです。しかし、染色体は2対あるので、正常な方が赤ちゃんに行けば正常な染色体になるのです。実際には、生まれてくるお子さんは、正常か、お父さんと同じ染色体で問題なく生まれてくるのです。トリソミーという染色体が多くなって生まれてくるお子さんは、だいたい1%程度であり、染色体が少ない場合にはすべて流産になります。つまり夫婦のどちらかが染色体異常があっても、生まれてくる子供はほとんど問題がないことが多いのですね。実際には染色体異常の形式により、確率・頻度は異なりますが、染色体異常があっても妊娠・出産を必ずしも諦める必要はないのです。
妻には、いくつかの対策をとりました。前医では2回は採卵できなかったこと、AMHは2.83と卵巣予備能は十分あったこと、採卵数は多い方が良いことより、
①ロング法を採用しました。
②肥満であったので、血糖検査をおこないました。境界型糖尿病であったので、栄養相談をおこない、糖尿病薬のメトグルコを使用しました。メトグルコにより卵子の質の向上が期待できるのです。
③血管年齢検査では46才相当と、動脈硬化傾向とEPA検査でも低値であったので、血液もさらさらにするエパデールを使用。
④ビタミンCは6.0、ビタミンDは17.7と、両方ともかなり低く、酸化ストレスも強いため、DHEA、アシストワンを使用しました。
⑥新型培養器のエンブリオスコープも使用する事しました。
その上でしっかりとHMG注射も行い、前医では最高6個の採卵でしたが、当クリニックでは12個採卵しました。8個ICSIし、7個受精、2個胚盤胞凍結しました。
その後、ホルモン補充周期で1個胚移植し、1回目の採卵により、妊娠・卒業となりました。
見直して見ると、当クリニックでのほぼすべてを網羅した、総力を結集した対応だったと思います。
どれが最も有効であったかは実際には明確には分かりません。しかし、一つの方法でうまくいくことはむしろ珍しいのではないかと思います。妊娠に向けて様々な方向から改善を目指す必要があると思います。
今後も、より多くの引き出しを作って、皆さんに提供できるように勉強・;努力していきたいと思います。
s
2015年2月3日火曜日
2015年1月妊娠数 新しい年の始まり
新年も2月に入りました。2015年1月の妊娠数をご報告致します。
2015年 1月の妊娠数 58例
IVF、ICSIの妊娠数は、採卵をした周期の新鮮胚移植の妊娠数ですが、1月は採卵数自体が少ないので妊娠判定自体が月末以降になり少ない妊娠数になります。凍結胚移植は、新年すぐにおこなえるので、立ち上がりは早くなります。
さあ、新しい年が始まりました。
よりたくさんの皆さんが妊娠、出産にたどり着けるよう、より良い成績をお示しできるように、今年もまたがんばって挑戦していきたいと思います。今年も一緒にがんばっていきましょう。
2015年 1月の妊娠数 58例
ART妊娠 26例 (内訳: IVF 2例 ICSI 3例 凍結胚移植 21例)
AIH妊娠 14例
その他一般不妊治療 18例 (タイミング、クロミフェンなど)
1月の妊娠数58例は、昨年1月の妊娠数を上回りました。IVF、ICSIの妊娠数は、採卵をした周期の新鮮胚移植の妊娠数ですが、1月は採卵数自体が少ないので妊娠判定自体が月末以降になり少ない妊娠数になります。凍結胚移植は、新年すぐにおこなえるので、立ち上がりは早くなります。
さあ、新しい年が始まりました。
よりたくさんの皆さんが妊娠、出産にたどり着けるよう、より良い成績をお示しできるように、今年もまたがんばって挑戦していきたいと思います。今年も一緒にがんばっていきましょう。
2015年1月28日水曜日
生殖医療ジャーナルクラブ2015報告(その4)
生殖ジャーナルクラブ報告 その4 最終号です。
1)最近、AMH<0.1の方が非常に多くなっているのですが、皆さん、「低反応の卵巣]をどのようにお考えですか。 ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)では、卵巣の低反応の定義があります。
低卵巣反応のBologna criteria(ボローニャ定義) 2011年
下記の3項目のうち、2項目以上の場合には低反応卵巣とした。
1)40歳以上か、その他のリスクを持つ
2)(採卵が)低反応でキャンセルとなったか、採卵数が3個以下であった
3)月経期の胞状卵胞が5~7個未満、またはAMHが0.5~1.1未満のもの
(当クリニックでは胞状卵胞5個未満、AMH1.0未満を目安と考えています)
Hum Reprod 2014;29:1842-1845
2) サプリメントとして、ビタミンCをとると、BMIが25未満の女性において、妊娠までの期間が短縮した。 (当クリニックでは、ビタミンDとビタミンCを積極的に検査していますが、ビタミンCも低い方は積極的にとっていきましょう)
BMIが25以上の女性では、βカロテンを摂取することで妊娠までの期間が短縮した。
3) 子宮内膜症の取り扱いガイドライン(ESHRE)
ESHREの内膜症のガイドラインの抜粋です。 Hum Repro 2014;29:400-412
・軽度の内膜症があるカップルには、HMG-AIH療法により、自然妊娠よりも5.6倍妊娠率が上昇する。(子宮内膜の方には、クロミッドによる妊娠率の増加はわずかであり、有効性は明確ではないようです)
・HMG-AIH療法は、AIH単独よりも妊娠率は5.1倍上昇する。 (やはり内膜症には、HMG-AIHが良いようですね)
・内膜症患者にARTをおこなう前に、3~6ヶ月GnRHアゴニスト(ナファレリール、ブセレキュア、リュープリン)を使用すると、妊娠率が上昇する。(内膜症患者さんで、なかなか妊娠しない方には、ナファレニールなどを使用しても良さそうですね)
・3cm以上のチョコレート嚢腫を、ART前に手術することで妊娠率が上昇する根拠はない。しかし、手術することで、疼痛軽減や採卵しやすくなることは認められる。
4)PCOSについて
AMHで、PCOを考える目安は、4.7~7ng/ml位 (当クリニックでは5を目安としています)
PCOSには、クロミフェンよりレトロゾールの方が、1.32(IUI併用)、1.71(IUI併用ナシ)と妊娠率向上した。生児獲得率は1.63
しかし、PCOの第一選択は、クロミフェンである。(レトロゾールは、乳癌治療薬であり、第一選択にはなりにくいですね)
さて、今年は、じっこうの年と位置づけました。まずは、しっかりと報告をやりきりましたよ~。これらの勉強の成果をしっかりと治療に応用していきたいと思います。
2015年1月21日水曜日
生殖医療ジャーナルクラブ2015報告(その3)運動しましょう!
生殖医療ジャーナルクラブ2015報告第3弾です。
1年間の不妊症に関する論文を網羅した勉強会なので、報告も1回ではできなので、複数の分割報告になってしまいますが、お付き合い願います。
1) IVFと運動
IVFと身体活動性を検討すると、過去1年間の身体活動性が継続して高いレベルの運動をした場合には、妊娠率は1.96倍、スポーツや運動群は1.48倍、すべての運動を含めると1.52倍となった。
やはり体を動かして、血流を良くすることは、妊娠に繋がるのですね。
皆さん、どんどん運動をしましょう。なかなか運動の時間を毎日とるのは難しいと思いますが、毎日の家事でも、ちょこちょこ動き回り、小走りすることをお勧めしています。
2)胚移植後の安静の程度は、妊娠率に影響はなかった。
今では、一致した意見です。胚移植後は当クリニックでは5~10分ですが、すぐに動いても問題ないのですね。皆さん、胚移植後の安静時間は、あまりこだわらないで良いですよ。
3)子宮腺筋症の影響について、
しばしば質問があります。実際には、個々人で、子宮腺筋症の大きさ、位置にもよるので一概には言えないのです。しかし、ざっくり言うと 子宮腺筋症があると、妊娠率は約30%低下し、流産率は約2倍になった。
子宮腺筋症が大きいときには、手術も考える必要があります。しかし、子宮腺筋症の手術は非常難しいのです。不妊症にも詳しく、丁寧な手術をおこなってくれる医師を見つける必要がありますね。
4)卵子成熟とダブルトリガー(HCG注射と、GnRHaスプレー)
未熟卵が25%を超える患者に、ダブルトリガー法をおこなうと成熟卵子の割合は上昇した。
しかし、成績はやや不良であり、未熟卵が多い背景には、卵子の成熟機能障害が関係していると推測される。 Fer Ster 2014.102:405-409
ダブルトリガー法とは、卵子の成熟をおこすために、HCG注射や、GnRHアゴニスト(ブセレキュアなど)を使用するのですが、両方の方法をおこなうことで、より多くの卵子の成熟を期待するものです。
未熟卵が多いのは、その卵巣の成熟機能が、弱いのであり、ダブルトリガー法でも、完全に解決できるとは言えないようです。しかし、容易におこなえるので、どんどん試してよい方法でしょう。
5)乳癌とIVF
乳癌患者に、体外受精をおこなう事は珍しくはない。ここでは46名の患者を対象とした。
乳癌患者にはタモキシフェンを使用していることもあるが、IVF周期に使用していても、成績が低下することはなかった。
また、ロング法やアンタゴニスト法のIVF周期により、エストラジオールが上昇したが、最大10年間の再発のリスク上昇は認めなかった。 Fer Steril 102:488-495e3
最近にも、乳癌の患者さんが来院しました。抗癌剤の仕様前なのですが、ロング法でおこなう予定です。一時的にエストラジオールが上昇しても、再発リスクが上がらないとの報告は、自信を持って排卵できますね。
つづく
1年間の不妊症に関する論文を網羅した勉強会なので、報告も1回ではできなので、複数の分割報告になってしまいますが、お付き合い願います。
1) IVFと運動
IVFと身体活動性を検討すると、過去1年間の身体活動性が継続して高いレベルの運動をした場合には、妊娠率は1.96倍、スポーツや運動群は1.48倍、すべての運動を含めると1.52倍となった。
やはり体を動かして、血流を良くすることは、妊娠に繋がるのですね。
皆さん、どんどん運動をしましょう。なかなか運動の時間を毎日とるのは難しいと思いますが、毎日の家事でも、ちょこちょこ動き回り、小走りすることをお勧めしています。
2)胚移植後の安静の程度は、妊娠率に影響はなかった。
今では、一致した意見です。胚移植後は当クリニックでは5~10分ですが、すぐに動いても問題ないのですね。皆さん、胚移植後の安静時間は、あまりこだわらないで良いですよ。
3)子宮腺筋症の影響について、
しばしば質問があります。実際には、個々人で、子宮腺筋症の大きさ、位置にもよるので一概には言えないのです。しかし、ざっくり言うと 子宮腺筋症があると、妊娠率は約30%低下し、流産率は約2倍になった。
子宮腺筋症が大きいときには、手術も考える必要があります。しかし、子宮腺筋症の手術は非常難しいのです。不妊症にも詳しく、丁寧な手術をおこなってくれる医師を見つける必要がありますね。
4)卵子成熟とダブルトリガー(HCG注射と、GnRHaスプレー)
未熟卵が25%を超える患者に、ダブルトリガー法をおこなうと成熟卵子の割合は上昇した。
しかし、成績はやや不良であり、未熟卵が多い背景には、卵子の成熟機能障害が関係していると推測される。 Fer Ster 2014.102:405-409
ダブルトリガー法とは、卵子の成熟をおこすために、HCG注射や、GnRHアゴニスト(ブセレキュアなど)を使用するのですが、両方の方法をおこなうことで、より多くの卵子の成熟を期待するものです。
未熟卵が多いのは、その卵巣の成熟機能が、弱いのであり、ダブルトリガー法でも、完全に解決できるとは言えないようです。しかし、容易におこなえるので、どんどん試してよい方法でしょう。
5)乳癌とIVF
乳癌患者に、体外受精をおこなう事は珍しくはない。ここでは46名の患者を対象とした。
乳癌患者にはタモキシフェンを使用していることもあるが、IVF周期に使用していても、成績が低下することはなかった。
また、ロング法やアンタゴニスト法のIVF周期により、エストラジオールが上昇したが、最大10年間の再発のリスク上昇は認めなかった。 Fer Steril 102:488-495e3
最近にも、乳癌の患者さんが来院しました。抗癌剤の仕様前なのですが、ロング法でおこなう予定です。一時的にエストラジオールが上昇しても、再発リスクが上がらないとの報告は、自信を持って排卵できますね。
つづく
2015年1月18日日曜日
生殖医療ジャーナルクラブ2015報告(その2)理想の採卵数とは?
生殖医療ジャーナルクラブ報告第2弾です。
1)しばしば皆さんから、理想の採卵数について尋ねられますが、その論文がありました。
採卵数と生児出産率、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)との兼ね合いをみた報告です。
一般的には採卵数が多い方が良いのですが、多すぎても出産率は頭打ちになってしまいます。
採卵数 生児出産率 OHSS
1~5個 17% 0.09%
6~10個 31.7 0.37
11~15個 39.3 0.93
16~20個 42.7 1.67
21~25個 43.8 3.03
26個以上 41.8 6.34
これから、 15個ぐらいまでの採卵数が適当である としています。Fer Steri 2014;101:967-973
採卵巣5個までは、確かに出産率は低いので、5個以上を目指した方が良さそうです。
一方、16個以上は出産率は、もう上昇しませんが、OHSSはどんどん増えていきます。
したがって、5個以上15個(せいぜい20個)が理想的な採卵数と言えるでしょう。
15個以上の採卵数の場合には、多くの場合、多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の方である可能性が高くなります。
セミナーに参加した先生方にも尋ねてみましたが、やはりPCOの方は、卵子の数は採れるのですが、卵子の質が良くないことが多く、皆さん苦労されているようでした。
当クリニックでも、特にPCOの方には、今後マイルド~中等度の誘発で、5~15個の採卵数を目指していきましょう。
2) 卵管水腫硬化療法
重症の卵管水腫があると、体外受精でも妊娠率は1/2~1/3に低下し、流産率は2倍になります。したがって、超音波検査で分かるような重症の卵管水腫がある場合には、手術をして、卵管水腫を切除したり、切断したりすることが、しばしばおこなわれます。一方、癒着がひどく手術が難しい場合や、手術をしたくない方には、採卵時などに卵管水腫を吸引する方法がおこなわれます。
これは、簡単に行えて安価であるのですが、再発が欠点でした。
今回、この卵管水腫に、単に吸引するだけでなく、アルコール固定をすると、およそ8割で再発なく、妊娠率も改善したとの報告です。
着床率 臨床的妊娠率 生児出産率
卵管留水腫群 8.8 16 10 %
(処置しなかった群)
硬化療法群(処置群) 26 43 34
再発群 25 39 28
コントロール群 30 50 39
(卵管水腫なし)
卵管水腫硬化療法
月経7~12日(排卵前)
ゲンタマイシン80mg溶液で反復洗浄
卵管水腫の1/2の内容液量の98%エタノール注入し、5~10分待つ
2週間後に卵管水腫の大きさが10m%未満ならば、有効であったと判断。
再発率は22% 月経2回目以降に体外受精をおこなう。
Am J OB Gyn 2014 3:250e1-250e5
この方法は、再発しても、それなりの効果があるようで、再発群でも妊娠率は改善し、処置群に近いぐらい妊娠しています。したがって、積極的におこなって良い方法だと思います。
当クリニックでも先日、おこなってみました。方法としては、チョコレート嚢腫におこなっていたので、特に難しい問題はなく、スムーズにおこなえました。今後も必要な方には積極的におこなってみます。成績が出たならばまたご紹介致します。
1)しばしば皆さんから、理想の採卵数について尋ねられますが、その論文がありました。
採卵数と生児出産率、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)との兼ね合いをみた報告です。
一般的には採卵数が多い方が良いのですが、多すぎても出産率は頭打ちになってしまいます。
採卵数 生児出産率 OHSS
1~5個 17% 0.09%
6~10個 31.7 0.37
11~15個 39.3 0.93
16~20個 42.7 1.67
21~25個 43.8 3.03
26個以上 41.8 6.34
これから、 15個ぐらいまでの採卵数が適当である としています。Fer Steri 2014;101:967-973
採卵巣5個までは、確かに出産率は低いので、5個以上を目指した方が良さそうです。
一方、16個以上は出産率は、もう上昇しませんが、OHSSはどんどん増えていきます。
したがって、5個以上15個(せいぜい20個)が理想的な採卵数と言えるでしょう。
15個以上の採卵数の場合には、多くの場合、多嚢胞性卵巣症候群(PCO)の方である可能性が高くなります。
セミナーに参加した先生方にも尋ねてみましたが、やはりPCOの方は、卵子の数は採れるのですが、卵子の質が良くないことが多く、皆さん苦労されているようでした。
当クリニックでも、特にPCOの方には、今後マイルド~中等度の誘発で、5~15個の採卵数を目指していきましょう。
2) 卵管水腫硬化療法
重症の卵管水腫があると、体外受精でも妊娠率は1/2~1/3に低下し、流産率は2倍になります。したがって、超音波検査で分かるような重症の卵管水腫がある場合には、手術をして、卵管水腫を切除したり、切断したりすることが、しばしばおこなわれます。一方、癒着がひどく手術が難しい場合や、手術をしたくない方には、採卵時などに卵管水腫を吸引する方法がおこなわれます。
これは、簡単に行えて安価であるのですが、再発が欠点でした。
今回、この卵管水腫に、単に吸引するだけでなく、アルコール固定をすると、およそ8割で再発なく、妊娠率も改善したとの報告です。
着床率 臨床的妊娠率 生児出産率
卵管留水腫群 8.8 16 10 %
(処置しなかった群)
硬化療法群(処置群) 26 43 34
再発群 25 39 28
コントロール群 30 50 39
(卵管水腫なし)
卵管水腫硬化療法
月経7~12日(排卵前)
ゲンタマイシン80mg溶液で反復洗浄
卵管水腫の1/2の内容液量の98%エタノール注入し、5~10分待つ
2週間後に卵管水腫の大きさが10m%未満ならば、有効であったと判断。
再発率は22% 月経2回目以降に体外受精をおこなう。
Am J OB Gyn 2014 3:250e1-250e5
この方法は、再発しても、それなりの効果があるようで、再発群でも妊娠率は改善し、処置群に近いぐらい妊娠しています。したがって、積極的におこなって良い方法だと思います。
当クリニックでも先日、おこなってみました。方法としては、チョコレート嚢腫におこなっていたので、特に難しい問題はなく、スムーズにおこなえました。今後も必要な方には積極的におこなってみます。成績が出たならばまたご紹介致します。
2015年1月15日木曜日
人工授精の威力 3例
年末年始は体外受精もお休みになるのですが、この年末年始の間に、人工授精の威力を感じた症例が続きましので、ご紹介致します。
1)30歳台後半、AMH<0.1、FSH:25と卵巣機能は低下。
過去に6回の採卵。 初回に妊娠するも妊娠7週で流産。その後の5回の採卵、4回の胚移植では妊娠せず。毎回1~2個の採卵数。(2回は顕微授精だった)
今回7回目の採卵時に、すでに排卵してしまっていたのでAIHに変更し、このAIHで妊娠。7週まで進み心拍あり。
AIH時の原液精子は、1ml 3900万/ml 運動率13% 総運動精子数;500万
体外受精に進んでいても、またAMH<0.1でも、人工授精で妊娠する可能性はあるのです。一般不妊治療での妊娠の可能性も併せて追求して、HSGなどもおこなっておくことの大切さを再確認しました。
2)30歳代前半、AMH<0.1 FSH;29と卵巣機能は低下。
体外受精1回目は、変性卵1個のみで中止。2回目は採卵できず。3回目に1個採卵し、1個のみ胚移植できるも妊娠せず。卵巣機能が非常に低下しており、採卵さえ難しい状況での妊娠です。
今回、プレマリンを使用しつつ、月経64日目に23×19mmの卵胞が発育し、65日目にAIHをおこない、妊娠し、胎嚢を確認。
体重はマックスより3kg減量。インスリン抵抗性があり、メトグルコも使用。体重の管理も重要なのです。
月経後60日以上経ってやっとできた卵胞では、体外受精をおこなうには勇気はいりますが、諦めずにAIHをおこなうことも、決して無駄とは言えないですね。もちろんHSGはおこなっていますよ。
3)30歳代後半、AMH;13 多嚢胞性卵巣症候群。
前医で5回の採卵、10回の胚移植するも妊娠せず。この間すべて顕微授精だったとのこと。
当クリニックでも翌月にIVFの予定でしたが、HSG後の1回目にAIHで妊娠し、胎嚢を確認。
この方にとっても初めてのAIHでした。
AIH時の原液精子は、4.1ml 340万/ml 運動率41% 総運動精子数 574万と、一般的には人工授精での妊娠は難しいとされるのですが、実際には線引きは難しいのですね。無精子症でない限り、人工授精に挑戦してみては如何でしょうか。
夫は睾丸腫瘍で、抗癌剤の使用経験あり。
前医の5回の顕微授精でも妊娠せず、精子の状態も良くなかったのですが、1回目のAIHで妊娠し、御本人も信じられないとの事でした。
皆さん、如何ですか。人工授精も捨てたものではありませんね。
体外受精をおこなっていても、その合間に人工授精をすることも、無駄ではないのです。
少しでも妊娠する可能性を上げるために、総合的に考えて不妊治療を考えみては如何でしょうか。
1)30歳台後半、AMH<0.1、FSH:25と卵巣機能は低下。
過去に6回の採卵。 初回に妊娠するも妊娠7週で流産。その後の5回の採卵、4回の胚移植では妊娠せず。毎回1~2個の採卵数。(2回は顕微授精だった)
今回7回目の採卵時に、すでに排卵してしまっていたのでAIHに変更し、このAIHで妊娠。7週まで進み心拍あり。
AIH時の原液精子は、1ml 3900万/ml 運動率13% 総運動精子数;500万
体外受精に進んでいても、またAMH<0.1でも、人工授精で妊娠する可能性はあるのです。一般不妊治療での妊娠の可能性も併せて追求して、HSGなどもおこなっておくことの大切さを再確認しました。
2)30歳代前半、AMH<0.1 FSH;29と卵巣機能は低下。
体外受精1回目は、変性卵1個のみで中止。2回目は採卵できず。3回目に1個採卵し、1個のみ胚移植できるも妊娠せず。卵巣機能が非常に低下しており、採卵さえ難しい状況での妊娠です。
今回、プレマリンを使用しつつ、月経64日目に23×19mmの卵胞が発育し、65日目にAIHをおこない、妊娠し、胎嚢を確認。
体重はマックスより3kg減量。インスリン抵抗性があり、メトグルコも使用。体重の管理も重要なのです。
月経後60日以上経ってやっとできた卵胞では、体外受精をおこなうには勇気はいりますが、諦めずにAIHをおこなうことも、決して無駄とは言えないですね。もちろんHSGはおこなっていますよ。
3)30歳代後半、AMH;13 多嚢胞性卵巣症候群。
前医で5回の採卵、10回の胚移植するも妊娠せず。この間すべて顕微授精だったとのこと。
当クリニックでも翌月にIVFの予定でしたが、HSG後の1回目にAIHで妊娠し、胎嚢を確認。
この方にとっても初めてのAIHでした。
AIH時の原液精子は、4.1ml 340万/ml 運動率41% 総運動精子数 574万と、一般的には人工授精での妊娠は難しいとされるのですが、実際には線引きは難しいのですね。無精子症でない限り、人工授精に挑戦してみては如何でしょうか。
夫は睾丸腫瘍で、抗癌剤の使用経験あり。
前医の5回の顕微授精でも妊娠せず、精子の状態も良くなかったのですが、1回目のAIHで妊娠し、御本人も信じられないとの事でした。
皆さん、如何ですか。人工授精も捨てたものではありませんね。
体外受精をおこなっていても、その合間に人工授精をすることも、無駄ではないのです。
少しでも妊娠する可能性を上げるために、総合的に考えて不妊治療を考えみては如何でしょうか。
2015年1月12日月曜日
生殖医療ジャーナルクラブ2015報告(そのⅠ)(ビタミンD)
生殖医療ジャーナルクラブの勉強報告を数回に分けて紹介致します。
昨年のビタミンDの重要性に関する論文が複数ありました。
1)ビタミンD欠乏症
①胚盤胞1個移植の妊娠について、ビタミンDと妊娠率を検討した。
ビタミンD 欠乏症(20未満)では、妊娠率はおよそ6割に低下する。 Hum Reprod 9:2032-2040
当クリニックでは、現在初診時にビタミンDも測定していますが、やはりしっかりとビタミンDは測定して補充していきましょう。
②血中のビタミンDは、AMHと関係している。
PCOSでAMHが高すぎる場合には、ビタミンD欠乏症女性にビタミンDを補充すると、AMHは低下(正常化)する。卵胞液中のビタミンDは、IVFの成功率と関係する。
③反復流産患者では、ビタミンDの欠乏の割合が高かった。
ビタミンDの欠乏は、早産、妊娠糖尿病、低出生児体重児、子癇前症と関係する。
反復流産の47%がビタミンDが30ng/ml未満だった。
抗リン脂質抗体、抗核抗体、抗DNA抗体、甲状腺TPO抗体の陽性率は、低ビタミンD群では2~4倍になった。自己免疫や細胞免疫の異常と関係した。 Hum Repro 2014;29:208-219
ビタミンDは、妊娠してからも重要であり、免疫にも関係しているようです。流産にも関係しているようなので、習慣流産の方にも、ビタミンDの検査も考慮していきましょう。
もちろん、ビタミンDですべてが変わるものではありませんが、妊娠前だけに限らず、妊娠後も必要なビタミンと言えます。検査をして欠乏している方は、妊娠後も出産まで補充した方が良いでしょう。
2)子宮内膜スクラッチング(擦過法)
子宮内膜スクラッチングは、10年前に紹介され、報告は300以上あるが、しっかりとした比較試験は4件のみである。まだ、確かなデータがあるとは言えないし、意見の一致もしていない。
Hum Rep 2014 8:1618-1621
当クリニックでも、2回胚移しても妊娠しない方には、子宮内膜擦過法をご紹介しています。最近は国内でも有効であったとの報告も複数ありすが、世界的にはまだ議論がある方法です。したがって、現状ではまだ、すべての方にお勧めする方法ではないという評価です。もう少しデータの蓄積が必要です。
(次回に続く)
昨年のビタミンDの重要性に関する論文が複数ありました。
1)ビタミンD欠乏症
①胚盤胞1個移植の妊娠について、ビタミンDと妊娠率を検討した。
ビタミンD 欠乏症(20未満)では、妊娠率はおよそ6割に低下する。 Hum Reprod 9:2032-2040
当クリニックでは、現在初診時にビタミンDも測定していますが、やはりしっかりとビタミンDは測定して補充していきましょう。
②血中のビタミンDは、AMHと関係している。
PCOSでAMHが高すぎる場合には、ビタミンD欠乏症女性にビタミンDを補充すると、AMHは低下(正常化)する。卵胞液中のビタミンDは、IVFの成功率と関係する。
③反復流産患者では、ビタミンDの欠乏の割合が高かった。
ビタミンDの欠乏は、早産、妊娠糖尿病、低出生児体重児、子癇前症と関係する。
反復流産の47%がビタミンDが30ng/ml未満だった。
抗リン脂質抗体、抗核抗体、抗DNA抗体、甲状腺TPO抗体の陽性率は、低ビタミンD群では2~4倍になった。自己免疫や細胞免疫の異常と関係した。 Hum Repro 2014;29:208-219
ビタミンDは、妊娠してからも重要であり、免疫にも関係しているようです。流産にも関係しているようなので、習慣流産の方にも、ビタミンDの検査も考慮していきましょう。
もちろん、ビタミンDですべてが変わるものではありませんが、妊娠前だけに限らず、妊娠後も必要なビタミンと言えます。検査をして欠乏している方は、妊娠後も出産まで補充した方が良いでしょう。
2)子宮内膜スクラッチング(擦過法)
子宮内膜スクラッチングは、10年前に紹介され、報告は300以上あるが、しっかりとした比較試験は4件のみである。まだ、確かなデータがあるとは言えないし、意見の一致もしていない。
Hum Rep 2014 8:1618-1621
当クリニックでも、2回胚移しても妊娠しない方には、子宮内膜擦過法をご紹介しています。最近は国内でも有効であったとの報告も複数ありすが、世界的にはまだ議論がある方法です。したがって、現状ではまだ、すべての方にお勧めする方法ではないという評価です。もう少しデータの蓄積が必要です。
(次回に続く)
2015年生殖医療ジャーナルクラブ(勉強会)
今年も、新年恒例の、生殖医療ジャーナルクラブの2泊3日の合宿?が栃木県那須塩原、りんどう湖のホテルで開催されました。
これは昨年1年間の主な不妊症関連の英語論文をすべて網羅して勉強するものすごい合宿なのです。朝は7時から、夜は8時まで、延々と続く勉強会です。
主催の荒木重雄先生、スーパーマンですね。3日間、論文をずっと解説して下さりました。お手本、目標となるすごい先生です。
今年も100名以上の医師、培養士などの参加者で、会場はすごい熱気がありました。
いつも休みになると熱を出しているのですが、今年はパソコンも故障して、ゆっくりできた休日だったせいか、発熱せずに、年の初めをスムーズに滑り出すことができました。
さあ、今年もがんばるぞ~~!
これは昨年1年間の主な不妊症関連の英語論文をすべて網羅して勉強するものすごい合宿なのです。朝は7時から、夜は8時まで、延々と続く勉強会です。
主催の荒木重雄先生、スーパーマンですね。3日間、論文をずっと解説して下さりました。お手本、目標となるすごい先生です。
今年も100名以上の医師、培養士などの参加者で、会場はすごい熱気がありました。
いつも休みになると熱を出しているのですが、今年はパソコンも故障して、ゆっくりできた休日だったせいか、発熱せずに、年の初めをスムーズに滑り出すことができました。
さあ、今年もがんばるぞ~~!
2015年新年のご挨拶
遅くなりましたが、皆さん明けましておめでとうございます。
年末年始にパソコンが壊れてしまい、ご挨拶が遅れてしまいました。
たまにはパソコンが壊れることもいろいろ見直すのには良い機会かもしれませんね。何も仕事ができずに、逆にいろいろ考える時間が持てました。
今年は、医師になって30周年の年でもあります。だからといって、特に何か特別なものではないとは思いますが、自分なりには、節目の年であると思っていますし、今後を考える上で、節目となり得る、節目としなければならない年であるとの思いがあります。
昨年は
2014年の累積妊娠数 931例 全累積妊娠数 11,255例
ART妊娠 691例(74%) 一般不妊治療 240例(26%)
(IVF:232例 ICSI:92例 凍結胚移植:368例)
と、今までで2番目の多さの妊娠数でした。
東日本大震災後では最も多い年でしたが、今年はこれをまた超えて行くべく、そして、昨年におこなえなかった事をしっかりと実現していける、実行の年にしたいと考えています。
今年もよろしくお願い申し上げます。 高橋敬一
2015年1月
年末年始にパソコンが壊れてしまい、ご挨拶が遅れてしまいました。
たまにはパソコンが壊れることもいろいろ見直すのには良い機会かもしれませんね。何も仕事ができずに、逆にいろいろ考える時間が持てました。
今年は、医師になって30周年の年でもあります。だからといって、特に何か特別なものではないとは思いますが、自分なりには、節目の年であると思っていますし、今後を考える上で、節目となり得る、節目としなければならない年であるとの思いがあります。
昨年は
2014年の累積妊娠数 931例 全累積妊娠数 11,255例
ART妊娠 691例(74%) 一般不妊治療 240例(26%)
(IVF:232例 ICSI:92例 凍結胚移植:368例)
と、今までで2番目の多さの妊娠数でした。
東日本大震災後では最も多い年でしたが、今年はこれをまた超えて行くべく、そして、昨年におこなえなかった事をしっかりと実現していける、実行の年にしたいと考えています。
今年もよろしくお願い申し上げます。 高橋敬一
2015年1月
2014年12月27日土曜日
2014年の妊娠数(12月の妊娠数)
本日、今年の診療を終えました。
12月の妊娠数と、2014年の妊娠数(速報)をご報告致します。
2014年 12月の妊娠数 88例
今年の累積妊娠数 931例 全累積妊娠数 11,255例
12月の妊娠数88例は、今年2番目の実績でした。人工授精15例は今年最多です。凍結胚移植39例も最多でした。
2014年の妊娠数、931例は、2010年の951例に次ぐ2番目の妊娠数です。2011年の東日本大地震後、毎年、妊娠数は増加しています。
数だけが重要ではないのですが、妊娠率の上昇を期待して、来年は1,000例の妊娠を目指したいと思います。
1年間ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
12月の妊娠数と、2014年の妊娠数(速報)をご報告致します。
2014年 12月の妊娠数 88例
ART妊娠 63例 (内訳: IVF 19例 ICSI 6例 凍結胚移植 39例)
AIH妊娠 15例 今年のAIH妊娠 124名
その他一般不妊治療 10例 (タイミング、クロミフェンなど)
今年の累積妊娠数 931例 全累積妊娠数 11,255例
今年ART妊娠 691例(74%) 一般不妊治療 240例(26%)
(IVF:232例 ICSI:92例 凍結胚移植:368例)
12月の妊娠数88例は、今年2番目の実績でした。人工授精15例は今年最多です。凍結胚移植39例も最多でした。
2014年の妊娠数、931例は、2010年の951例に次ぐ2番目の妊娠数です。2011年の東日本大地震後、毎年、妊娠数は増加しています。
数だけが重要ではないのですが、妊娠率の上昇を期待して、来年は1,000例の妊娠を目指したいと思います。
1年間ありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
2014年12月23日火曜日
刺激周期のメリットが現れた成功例。以前と異なる方法もありなのです。
体外受精で、自然周期か刺激周期か、各施設により、医師により、それぞれの考え方があり、皆さんもとても悩むことも多いと思います。
実際に、世界中でもどの方法が良いかは決まっておらず、それぞれ一長一短があるのです。
私のクリニックでも、排卵刺激周期もあれば、自然周期の採卵も少なくありません。その方にあった方法を、ひとりひとり検討していく必要があると思います。
「すべての方に、最も良い方法」は、ないのですね。
ざっくり言えば、「卵子が多く採れるならば刺激周期が良いでしょう。ただし、5~15個の採卵が最も妊娠率が高いようです。卵巣の機能が低下して、刺激周期でも卵子が多く採れないならば、マイルドや自然周期で良いと思います。また刺激周期で何度やってもよい結果、良い卵子が採れない場合にはマイルドや自然周期を試してもよいと思います。PCOの方は、安全性からまずはマイルドで開始致しましょう」と考えています。
さて、今回は、埼玉県からわざわざ来て下さった方の例をご紹介致します。
30代後半。AMH:0.95 都内で自然周期で4回採卵、2回胚移植、1回妊娠反応のみ陽性。
ビタミンC、ビタミンD、DHEAsの低下も認めたので、アシストワン、DHEAも補充。
今までとは異なる治療法を、ということで、HMGアンタゴニスト法を施行。
11個採卵し、体外受精で、10個正常受精。2個新鮮胚移植するも妊娠せず。5個胚盤胞凍結。
1回目の凍結胚盤胞移植で妊娠するも5週で流産。
2回目の凍結胚盤胞移植で妊娠し卒業。残存胚盤胞3個。
この方は、1回採卵で妊娠され、複数の胚盤胞も保存できています。この点が刺激法の利点と言えます。
もちろん、この例をみて「刺激周期が良い」と断言することではなく、逆に刺激周期でうまくいかない場合に自然周期でうまくいく例もあります。
最近では、すべての人に同じ方法ではなく、「個別化」を打ち出している施設も多くなってきました。
スタンダードをしっかりおこなう事は非常に重要ですが、医療は、ひとりひとりをどれだけ個別化できるか、も重要なのですね。できるだけ多くの方を診療することは、相反する面もあり、日常では思う様に行かないこともあるのですが、何とか両立させていきたいものです。
実際に、世界中でもどの方法が良いかは決まっておらず、それぞれ一長一短があるのです。
私のクリニックでも、排卵刺激周期もあれば、自然周期の採卵も少なくありません。その方にあった方法を、ひとりひとり検討していく必要があると思います。
「すべての方に、最も良い方法」は、ないのですね。
ざっくり言えば、「卵子が多く採れるならば刺激周期が良いでしょう。ただし、5~15個の採卵が最も妊娠率が高いようです。卵巣の機能が低下して、刺激周期でも卵子が多く採れないならば、マイルドや自然周期で良いと思います。また刺激周期で何度やってもよい結果、良い卵子が採れない場合にはマイルドや自然周期を試してもよいと思います。PCOの方は、安全性からまずはマイルドで開始致しましょう」と考えています。
さて、今回は、埼玉県からわざわざ来て下さった方の例をご紹介致します。
30代後半。AMH:0.95 都内で自然周期で4回採卵、2回胚移植、1回妊娠反応のみ陽性。
ビタミンC、ビタミンD、DHEAsの低下も認めたので、アシストワン、DHEAも補充。
今までとは異なる治療法を、ということで、HMGアンタゴニスト法を施行。
11個採卵し、体外受精で、10個正常受精。2個新鮮胚移植するも妊娠せず。5個胚盤胞凍結。
1回目の凍結胚盤胞移植で妊娠するも5週で流産。
2回目の凍結胚盤胞移植で妊娠し卒業。残存胚盤胞3個。
この方は、1回採卵で妊娠され、複数の胚盤胞も保存できています。この点が刺激法の利点と言えます。
もちろん、この例をみて「刺激周期が良い」と断言することではなく、逆に刺激周期でうまくいかない場合に自然周期でうまくいく例もあります。
最近では、すべての人に同じ方法ではなく、「個別化」を打ち出している施設も多くなってきました。
スタンダードをしっかりおこなう事は非常に重要ですが、医療は、ひとりひとりをどれだけ個別化できるか、も重要なのですね。できるだけ多くの方を診療することは、相反する面もあり、日常では思う様に行かないこともあるのですが、何とか両立させていきたいものです。
抗加齢学会の認定証が届きました!
抗加齢学会専門医の更新の認定証が届きました。
今年が更新の年だったので、セミナーなどに参加してポイントをしっかり獲得するなどして、何とか条件をクリアしての更新でした。今年は、産婦人科内視鏡学会技術認定医、抗加齢学会専門医、性感染症専門医の更新の年だったので、ちょっと苦労したのです。
これはやや反省すべきですね。専門医資格を更新することが目的ではなく、診療をしっかりとする事が本来の目的です。
今年は、専門医資格については現状維持の年でした。
しかし、来年はこれらの専門医資格を活かせるような、具体的な積極的なとしにしたいと思います。
より積極的にアンチエイジングの生殖医療への応用を進めたいと思います。
今年が更新の年だったので、セミナーなどに参加してポイントをしっかり獲得するなどして、何とか条件をクリアしての更新でした。今年は、産婦人科内視鏡学会技術認定医、抗加齢学会専門医、性感染症専門医の更新の年だったので、ちょっと苦労したのです。
これはやや反省すべきですね。専門医資格を更新することが目的ではなく、診療をしっかりとする事が本来の目的です。
今年は、専門医資格については現状維持の年でした。
しかし、来年はこれらの専門医資格を活かせるような、具体的な積極的なとしにしたいと思います。
より積極的にアンチエイジングの生殖医療への応用を進めたいと思います。
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